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滅びゆく国(12)

更新いたしました。

  「街に灯りがほとんどないな」

遠くに見える王都の街並みの灯りを見て苦笑いをする騎士、その黒いゴーレムは剣を抜き周りの部下たちに合図を送るその数、三十騎。

彼、「ラーバン」は異邦人の国「わ」のゴーレム隊の総指揮をエルフ族でありながら任されていた。

「潜り込ましていた間者からもっと早く情報が入っておれば・・、いや見事な手腕だったという事だな・・」

しかし王城に近づいていくと裏から街道へと抜けようとする荷車の集団が目に入って来る。

「まだ、退去しきれてなかったか、私は運がいい・・」

明日予定されていた侵攻を前倒しし独断で偵察を名目に自分の直属の部隊を率いて出撃したのだ、なにがしかの戦果が求められていた。

回り込み拿捕する様命令を出す、その時場内から青銀色、紅銀色、黄銀色の三体のゴーレムが舞い上がってきた。

「動きを止めるぞ」

彼の側近のゴーレム二体を引き連れ、自身は中央の青銀色のゴーレムに笑みを浮かべながら襲い掛かる。



夜道に逃げ出す荷車といかばかりかの護衛の兵士達その前方に回り込むように飛んでくるゴーレムの部隊、アキラはドルに叫ぶ。

「俺も出ます、この数じゃケイトさん達の部隊だけじゃ守り切れません」

「何を言ってる無駄死にするだけだ、我々が最後の部隊じゃ最悪、拿捕され捕虜になるだけだ」

「でも、積み荷以外はどうなるかわからないんじゃ!」

アキラの言葉にドルは言葉を無くしていた。

「いきます、せめて注意をひき時間を稼ぎます」

そう叫ぶとアキラは荷車から飛び降り地面に手を当てた。

「チャア、悪いな一緒に戦ってくれ」

アキラの肩にとまったチャアは頷きながら笑った。

「アキュラ、初陣ですね私が出来る限りサポートします、メィミェイが呼び寄せたマスターです必ずや非凡なる力を発揮してくれると信じています」

魔法紋より現れるシャトルーズその前方が開き白いチャアの本体がアキラを包み込む。

そしてアキラが目を開けアキラがシャトルーズと一体化するとその両腕の盾から小剣を抜き空へと飛びあがった。


「チャアと同じ様に光る翅が生えてる」

左後ろを向きながらアキラは叫ぶ。

「アキュラは元々翅を動かす器官を持っていません、私が代わりに飛びますが・・飛びたい方向を必ずイメージしながら闘って下さい」

「わかった」

(・・チャアは蜂系の羽だけどこれはどちらかというと蝶か蛾の翅だな)

突然、黄緑に光る翅のあるゴーレムが出現した事で上空に浮かぶ白銀のミスリルゴーレム達は一斉にアキラ達にその目標を変える。

「チャア、出来るだけ早く上昇して敵を皆から遠ざける」


二十八機のミスリルゴーレムが全て上昇するアキラに向かってくる、撤退戦がまさに今始まった。





どうか次回もよろしくお願いします。


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