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ほのぼのしたい異世界生活のススメ  作者: 伊佐若 早葉
まったりしたい旅の始まり
6/30

第一村人らしからぬ人達を発見、殲滅します

人はおろか動物というか生命の気配すら感じない森を歩きながら思う。


いやーしかし、魔法ってのはホント便利だね。

こっち(異世界)に落とされる前に色々貰う事になってたじゃん?あれどうしようかなーって思ってたらコレですよ、魔法空間(マジックボックス)


コレは属性とか関係無く使える魔法…というか、誰でも最初から使えるモノらしい。ただし、当然空間だけにスペースの限界ってのは存在する。まぁ魔法空間(マジックボックス)にやたらめったら魔力つぎ込んだり、少ない魔力を上手に運用したら結構広々と使えるんだとか。


俺?食料と武器入れて十分の一ぐらい埋まったけど何か?

いやまぁ別にいいんだよ、魔法あんまり上手に使うつもり無いから魔力適当でも。それこそ感卦法が使えるんだとしたら、間違いなくそっちの方に魔力運用するからね。



あ、感卦法ってのは、とあるマンガに出てきた『魔力と気の融合』っていう手法。

結構燃費悪いらしいけど、終盤だとあるキャラがガンガン使ってたし、運用次第なんじゃなかろうかと思う。使えれば、の話だけど。




― ― ― ― ― ― ― ― ―




てくてくと歩く事一時間半ぐらい。だんだん日も落ちだしてもう暮れなずむ程になってきた。

……さーて、脳内地図だとそろそろ小さい村が見えてきてもいいハズなんだけど……おっ?


「よーやく村かぁ……なんか想像してたより栄えてるんだけど」



そこかしこに脱穀用なのか製粉用なのか分からんけど風車付きの小屋があって、結構広い農地もぼちぼちあるなぁ。ってか脳内地図の『小さい村』って、この規模で小さいの?地球だとコレ、小さいとは一切言わないと思うんだけど。


まぁそれはこの際どうでもいい。問題は……





「いやー…清々しいぐらい轟々と燃えてるなぁこの村」





視界がいい感じに真っ赤です。うーん……爆散した実家を思い出してしまって、あんまり気分は良くないねコレ。

風車付きの小屋はレンガ造りっぽいせいか燃えてないけど、その他の普通の家はガンガン燃えちゃってるねぇ…。



というか、数百m先にさぁ……なんか『俺らが燃やしてやったぜヒャッハー!汚物は消毒だァー!』みたいなのを体現した集団がいらっしゃるんですが。もういかにもなゴロツキ集団ですわ。

しかも十数人の女性やら女の子を縄で括ってかっさらってらっしゃいますし。どこまでテンプレなんだろうあの人達。



おっとと、とりあえずあの燃えてる村と、絶賛攫われ中の女性達の絶望的な未来だけでもどうにかしないといかんざき。逃げれる人はもう逃げてる……と思いたい。



「えーっと…魔力を手のひらに集中させて、水のように流動させるイメージで…こう、だったっけ?」


一応『水をコップに満たす魔法の練習』っていうのは教わって道中でちょいちょいやってたから、それを『極限まで水分が維持される状態で拡散』させてみる。

感覚的には『発剄でインパクトの瞬間に内部破壊の要領で気を散らす』のと似てるっぽいなぁ。



(どうして貴方は初見でそこまで十分に魔力の運用が出来てるんですか…?!)



と、脳内に聞こえたけど知ったこっちゃねぇや。


まぁ結果、バケツの水をバッシャーとやったみたいな状態になって、大きい火は鎮火したっぽそう。視界から見えない部分はどうか知らないけどね。


そして、そんなアホみたいに大それた事をやらかしたせいで、数百m先にいた世紀末集団に見つかりました。てへぺろぉ☆




「テメェー!よくも俺らが付けた火を消しやがったなァー!?」

「俺ァあの赤ーいのがでぇ好きなんだよォ…!」

「テメェも汚物だァ!俺らが消毒してやるぜェー!ヒャッハァァァァ!」



こうもテンプレが続くと、いくらファンタジーが好きな俺でも胸焼けするんだよなぁ…。

あと、甲高い声が頭に響いてキツイ。頭にきました。(正規空母感)



……足を肩幅に開いて、軽く腰を落として、今度は右手を開いたまま後ろに引いて……





「キーキーうるっせぇんだよぶっとばすぞゴルァァァァァァ!」





ぶっとばすと予告してから実行まで僅か0.2秒ッ!

これが(よわい)20になった紗神悠斗のベストコンディションであるッ!


手のひらを掌底にした事で、それなりに指向性を持たせた上で、例の空気砲みたいなのが炸裂したっぽい。まぁその様子たるやまさにボウリングのピン、見事に脇に寄せられた女性集団を除いた世紀末軍団をストライクにしてやりました。





若干腕とか足とかが変な方向に曲がりながら飛んでくヒャッハーさんなんて俺は見てません。えぇ、見てませんとも。

悠斗くん、人間砲台(物理)待ったなし。

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