本格的にヤバくなってまいりました
死神娘プロフ
ポニテ 死神道具課所属。少々ドジで、たまにゼノツールを暴走させて死神によく怒られている。髪型イメージはエヴァの加持さん。ギリギリ寸胴体系は回避している(多分)
ツインテ 死神動物課所属。使い魔の猫人族の統率や家事スキルに定評がある。母性の塊。髪型イメージは初音ミクさん。子どもっぽい髪型とは裏腹にスタイル抜牛ん
マゲ 死神植物課所属。古風なしゃべり方と落ち着いたお姉さん的雰囲気を漂わせている。死神娘たちの中では最年長(?)髪型イメージはISの箒さん。隠れきy(手記はここで途切れている……)
魔力結晶についてのレポート
魔力結晶
死神世界の硬貨に使われている金属が魔界の大気に散らばる魔力を吸収し、変質したもの。見た目の変化はほとんど見られないが、触れた瞬間に奇妙な感覚を覚えるなどの特徴がある。
また、魔界の空気に触れさせ続け、長い間身に着けていると身体への侵食が始まる。最終的には所有者の体を包み込むまでに成長し、強力な再生能力と戦闘能力の異常上昇をもたらす代わりに、精神を蝕んでいく
また、死神が所有していても何もなかったことから、死神は侵食されにくいと考えられる。(死神はその事実を知った直後、空間密閉術式で結晶が空気に触れないよう処置していた)
死神が再生能力や精神侵食を受けるかどうかについては不明。
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元勇者「まぁ一部勢力だけだけど。魔力結晶についてのレポートが漏れちゃったみたいで、死神明王の弟が反乱起こしたってワケ。魔力結晶は魔界でのみ活性化する、という訳で魔界盗っちゃおうってハラみたい」
魔王「軽っ!! 死神たちのようなものが押し寄せてこられては魔界はすぐ陥落してしまうだろうな……クッ、どうすれば?!」
元勇者「落ち着いて、話は最後まで聞くの。まぁなんとか反乱は鎮圧、弟は明王自らの手によって審判を下され、骸亜の牢獄の奥深くに幽閉されたんだけど」
ポニテ「なんだ、反乱終わってるじゃないですか」
元勇者「死神世界のほうはいいんだけど、どうやら弟直轄の軍2~3中隊がすでにこっちに来ちゃってるみたいなの」
勇者以外「「「「「はぁぁぁぁ?!」」」」」
元勇者「次元門開くにも大規模だと時間とコストがかかるからお前らで何とかしてだって」
死神「はぁ~~あ……めんどくせぇ」
魔王「めんどくさいの一言で済まされる問題ではないぞ?! このままでは魔界が滅びてしまう!!」
死神「落ち着け魔王。死神っつってもチート能力持ってるのは特殊魂魄課のやつらくらいだ、普通の死神の平均はそうだな………強さで言うなら魔人booぐらいだ」
魔王「なんだその程度か」
死神娘「「「(その程度で済まされるの?!)」」」
死神「となるとまず戦闘準備だな」
魔王「この城にはある程度の固定式魔道砲台やその他もろもろはある。効果があるのなら使えばいい」
死神「いいねぇ、大砲の弾に辛味成分練りこんどくとか。着弾時辺りの敵は辛さに悶絶する……いいねぇいいねぇ!! カカカ!!」
元勇者「地味だけど効果あるね、多分」
死神「ポニテ、今魔王が言った固定式魔道砲台その他もろもろの調整を頼む。あとゼノツールを戦闘仕様に改造しておけ。小生が許可する、魔改造だ」
ポニテ「は~い」
死神「マゲは庭先に植えてるトラッププラントを拠点防衛用に植えかえておいてくれ、味方に被害が出ないように配置しろ。最悪過剰成長呪文を使っても構わん。そして城の壁に防壁の苔を植えておけ。魔力耐性の高い極東地域産のものだ」
マゲ「了解した」
死神「ツインテは猫人族の統率を頼む。連絡担当、砲台担当、その他雑用を任せる。そして数匹の精鋭に敵の情報を探らせる。斥候の役目だ。猫は気配を消すのは得意だろう」
ツインテ「地味じゃが絶対に抜かせぬ要素じゃな。承った」
死神「元勇者は城に待機、こいつらの統率を頼む。少なくとも玄関口で敵を迎撃、全滅させろ。危なくなったら転移術で全員を避難させてくれ」
元勇者「しょーがないわね。か、勘違いしないでよね! 仕方なく乗ってあげてるんだから!感謝してよね!」
死神娘「(わさとらしーツンデレ!!)」
死神「小生と魔王はある程度戦いが進んだら敵陣真っ只中に突入する。バレにくい土中転移術で地面下登場と同時に広範囲制圧術式を発動し、雑魚を一掃、敵大将を一気に潰す。城の中で待つ城主、なんて考えが古すぎる」
魔王「奇抜だな。まぁいい、それで魔界が守られるのなら。どの辺りまでやつらは来ているんだ?」
元勇者「信頼できる情報筋によると極西の辺りに潜んでいるらしいわ。ここまで来るのに約1~2週間ってところかしら。あの辺りの魔族は説得の後、大規模転移術で侵攻ルートに入らなさそうな場所に移しておいたから大丈夫よ」
死神「相も変わらず頭の回転が速いこって。そして大事なことを言う。一人も殺すな。大事なことだからもう一度言う。一人も殺すな」
ポニテ「何でですか?敵なら全員殺しちゃえば戦いなんてものはなくなるのに」
魔王「敵は殺さず捕虜にしろ、そういうことか?」
死神「いや。特殊魂魄課の連中しか知らないだろうからお前らが知らなくても当然なのだが……死神の地上用の体を壊すと厳罰程度じゃすまないんだよ。良くて骸亜の牢獄に無期懲役だ。お前らにはブタ箱には入ってほしくない、この戦争が終わったら何の憂いもなく幸せに暮らして欲しいからな」
元勇者「うん、今のでガチで濡れたわ今夜お待ちしております」
死神「やかましい」
ポニテ「ここがこーしてあーなって……んきゃぁぁ!! はさんじゃったぁぁ!!」
マゲ「ほれ、絆創膏だ。貼っておけ」
ポニテ「うぅ~~」
ツインテ「ポニテよ、どれだけこの世界にゼノツールを持ち込んでおったのだ? 部屋がほとんど機械の部品で埋まっているではないか」
ごちゃぁ……
魔王「お前ら……一応私の家だ、あまり散らかさないでくれよ?」
死神「寝相最悪で常に部屋が惨状になっているお前が言うのか?」
魔王「」
元勇者「そういや死神クンはどこで寝てるの?」
死神「呼び名が変わったな。まぁいい。教えるわけにはいかないな」
元勇者「なんで?」
死神「お前が夜這いに来るから」
元勇者「……………しないよ!」
死神娘「「「(する気だったんだ……)」」」
魔王「………………」
死神「死神明王も面倒なことを押し付けてくるものだ。仕事だからいいんだが。だがなぜだ? マゲから伝言を聞いたときなぜかホッとした自分がいる。なぜだ? ………ええぃわからん! 」
魔王「独り言か。似合わないな」
死神「うぉう?! どうやってここに入った?」
魔王「ここは私がよく落ち込んだときに閉じこもっていた秘密の部屋だ。父上のお仕置きが怖くて、アラクネやガーゴイルが探しに来てくれるまでよくここで泣いていた。ここを知っているのはもう私とお前しかいない。彼らはもうここにはいないからな」
死神「そうか。お前にもそんな時代があったんだなwww」
魔王「切実に忘れてくれ、戯言だ。頼む。魔王として、あまり弱いところは見せたくないんだ」
死神「お、おう……えっと、その……なんだ、下手に出るなんて珍しいな、魔王ともあろうものが」
魔王「なぜだろうな、最近慣れてきた。それに……」
死神「?」
魔王「お前になら、構わない気がしてきたんだ。お前は私よりも強いから……だと思う」
死神「……魔王」
魔王「なんだ?」
死神「抱きしめていいか?」
魔王「ふふ、消し炭になりたいのか?」
死神「いや……俺も俺だな、らしくない………どうしちまったんだろ」
魔王「一人称が変わったな。私を対等に見てくれている、と考えてもいいのか?」
死神「どうだろうな。俺にもわからん」
「………………」
ポニテ「死神様と魔王ちゃん、戻ってこないね~。どこいったんだろ」
ツインテ「元勇者もどこかに行ってしまったな。まぁいい、それよりゼノツールの改造はいいのか?」
ポニテ「あらかた出来たよ。砲台もだいぶ長い間つかってなかったけど、使えるようにはなったし。今マゲちゃんがゲテモノ弾に混ぜ込む薬作ってる」
ツインテ「死神殿のドs具合も相変わらずだのう」
マゲ「おう、貴殿らよ。仕事の具合はどうだ?」
ポニテ「いい感じだよ~」
ツインテ「今束の間の休息をしていたところじゃ」
マゲ「そうか、丁度いい。死神殿がクッキーとやらを作ってくれたぞ」
ポニテ「くっきぃ?」
マゲ「小麦粉を練って焼いた甘いものらしい。味は魔王殿の保障済みだ」
ツインテ「死神世界は食事という概念そのものが危ういからな。なまじ死神は食べなくても生きていけるからしょうがないっちゃーしょうがないんだが。ん、うまい!」
ポニテ「私この仕事終わったらここで暮らそうかな~~魔王ちゃんちで暮らすの面白いし」
ツインテ「任期はまだまだ残っていただろうポニテよ。確かマゲ殿はすでに任期は終わっているのではなかったのか?」
マゲ「拙者はいろいろ思うところがあってな。見守っていたいのだ、貴殿ら死神を」
ポニテ「ふ~ん……よくわかんないや」