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第9話 金稼ぎ

今日は、週に二日ある休みのうちの一日目だ。


休みというのは、あのおデブ坊ちゃまの相手をしなくていい日という意味だが。

しかしそれがないだけで相当時間に余裕ができる。


いつもは姉のエアリスと鍛錬したり、アイリスも連れて街に出かけたりと結構楽しんでいる。


「このちょっとした自由を与えることで不満を抑えているんだろうな」


今となっては、デュラム家の思惑がわかる。


「僕に自由を与えたことを後悔させてやる」


いつもより毒を吐いてしまう、何故なら。


「姉上を我が物顔で連れていきやがって!」


そう、ゴドーは既にエアリスと結婚したつもりでいるようだ。


「ようし! ゆっくり進めてる場合じゃないな! こっからは最短を目指す!」


その計画を実現するために早速ある場所へ向かう。



☆



「あ? ハンター登録? すまんが子供は登録できないんでな! せめて12歳になってからきな」


「なんだと! どうやって年齢を確認したと言うんだ!」


年齢確認はしないのだが、アシムはあまりにも小さすぎた。


「はいはい、とにかく登録できないから! ちょっとこの子が駄々をこねたら連れ出しておくれ!」


受付のおばさんは容赦なく言い放った。


「ぐぬぬ」


ここで騒ぎを起こして、デュラム家に嗅ぎ付けられるとまずい。


「ほらほら、行った行った! 動物でも捕まえてきたら買い取ってやるから」


どうやら子供のお小遣い稼ぎだと思っているらしい。


「本当! 絶対だよ!」


「ああ、分かったからさっさと行く!」


言質はとったと、勝利のガッツポーズをしながらハンター依頼所を出る。


さっそく森へ入る。

魔物はうじゃうじゃ湧くわけではないので、地道に探さなければならない。


しかし、気配を感じ取れるアシムは索敵範囲が広い、暫く進むと。


「お! あそこだな!」


風魔法を叩き込む。


「グルウォア!」


なんと、ウシ型の魔物ビッグブルだった。


「よいしょ!」


奇襲で相手が反応する前に、例の黒い炎でビッグブルを焼く。

ブルは最初炎を消そうと暴れまわるが、途中で熱くないことに気づいて、不思議そうにしている。


「そのまま、そのまま」


アシムはついにやけてしまう、もう既に試したので結果が分かっているのだ。


「ほい、いっちょ上がり!」


不思議そうにしていたブルは、眠るように倒れた。


「よしよし……どうやって運ぼう」


アシムは重要なことを忘れていた。


「解体とかできないや」


魔物を狩ったあとの輸送方法を考えていなかった。


「風魔法で運べるな」


自分の魔法で運べることに気づく。


「でも目立つな」


そう、できるだけ目立ちたくはない。

アシムが悩んでいると。


「おい!」


後ろから声をかけられた。


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