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第66話 サルバトーレ家襲撃②

「ゼフ! どういうつもりだ!」


優男がアシムを脅迫している男に向かって怒鳴る。


「ギュスタブの命令だ! 実行の合図がでたぞリオン!」


「まさか! 今はダイン一家と抗争中だぞ!」


「だからさ! 戦争にも金がかかるんだよ!」


「兵隊の人数はどうした? ダイン一家との境界線付近に集めてるはずだよな?」


「大丈夫だ! 影響がでない程度の人数でやってるからな」


確かに子供を取り囲むには十分な人数だが、そんなに多いとは言えない。


「同時襲撃だろ? 向こうはどうした?」


サルバトーレ家の襲撃には大人数で決行するはずだった。

雇われている使用人がただの執事やメイドではないと、下調べがついていたからだ。


「あそこはダリアを行かせることで人数を抑えた」


「ダリアか……前線から離して大丈夫か?」


「今は安定してるからな」


「なら大丈夫か」


ダリアという組員は信頼が厚いようだ。


「そういうことだ。まあ抗争中だから素早く終わらせるけどな!」


ゼフはそう言うとアシムに襲いかかってきた。


「何!」


素手の子供と侮っていたのだろう、正面からパンチを受け止められていた。


「お前ら……サルバトーレに手を出したこと後悔しろよ?」


アシムは底冷えするような声音で呟いた。


「あ!?」


アシムは掴んだ手をそのまま捻り、足払いをして地面に背中から叩き付けた。


「ガッ!」


ゼフは一瞬声を出したが、気絶したようで動かなくなった。

アシムを取り囲んでいた男たちは何が起きたのか理解できずに固まっていた。


そんな絶好の隙を見逃すはずもなく、次々と男たちを狩りとっていく。


「抵抗するのか! お前の家族っ!」


最後まで言わせず顔面に拳を叩き込む。

ものの数分で大の大人が地面に転がされていた。


「リオンと言ったな?」


目の前で起こったことが信じられず、固まっていたリオンは自分が話しかけられたことに気付くのに、数秒かかってしまった。


「な、なんだ!」


できるだけ平静に答えたつもりだったが、自分でわかるほど動揺していた。


「ボスはどこにいる?」


「言うと思うか?」


これでも闇組織の端くれだ。味方を売るわけにはいけない。


「そうか……」


リオンの意識はそこで途切れた。アシムに気絶させられたのだ。


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― 新着の感想 ―
[一言] 狩り(意識を)開始 おっと字が違いますね、刈り(取る)
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