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第37話 闇組織の活動

アシムは、組織が根城にしているであろう、酒場の前で張り込んでいた。

中から出ていく、組員をつけて何かしらの弱みを掴みたいところである。


「王国に許されてる範囲で収まってるわけないもんな」


こういった組織が、素直に王国の言いなりになっているとは思えない。

国に許されない範囲の犯罪を掴んで、脅しをかけたいものである。


「王家の姫がバックについてると、その方面がやりやすいのかな?」


まだ子供の姫に何ができるのかと疑問に思うが、国王に‘‘おねだり‘‘することはできるだろう。


「ん?」


酒場に張っていると、昼間なのに男が一人出てきた。


「追跡開始!」


まだ、昼間なので空振りの可能性はあったが、それはそれで、組織の活動時間に見当がつきやすくなる。

男について行くと、繁華街の遊郭に入っていった。


「あらあら、お昼からお盛んですこと!」


アシムは、素直に正面から入るとまずいと思い、建物の裏に回る。


「ここかな?」


姿を消す魔法など無いので、慎重に気配を探る。


「二人……」


仕事時間にはまだ早いので、人はあんまりいないようだ。


「さっきの男と話してるのか?」


二つの気配は、二階の一室から感じる。


「これも調査のためだ! おっぱじめないでくれよ!」


男女の関係にある逢引きだったら嫌だなと思いつつ、中に入り二階へいく。


「ここだな」


二人が会っているであろう、部屋の扉越しに耳を澄ます。


「新しい店はどうだ?」


「順調ですぜ!」


どうやら、男同士のようだ。


「この間人員補充したが、それで足りたか?」


「はい! お店を上手く回せるぐらいには」


「それはよかった。需要としてはどうだ?」


「へい! まだまだお客の数が多いですぜ」


「そうか、なら新店舗に向けてまた‘‘奴隷‘‘狩りも必要だな」


「あのう……」


「なんだ?」


「本当に大丈夫なんですかい? 流石に奴隷狩りは国王も黙っちゃいないと思うんですが」


「大丈夫だ! 気にするな絶対にバレないさ」


「いや、でも!」


壁を殴る音がする。


「お前は黙って店を繁盛させてればいいんだよ! 消すぞ!」


「ひっ! わ、わかりました」


「新店舗の従業員はお前に任せる、遊女はこちらで用意する」


「わかりやした」


「それでいい」


(出てくる!)


アシムは、見つからないように急いで、廊下の突き当りにある窓から出て、屋根の上に上った。


「決定的な話だったな、この線を追うか」


奴隷身分に人を落とす行為は、本来国王の許可が必要だ。

それを勝手にやるような、奴隷商がいるのだろう。


店から出てきた男の追跡を、継続することにした。


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