幕間 [メアとセシル]
研究室のようなところ
2人の少女はテーブルに座っている
片方はメア、肩まで伸びてる黒い髪、金属製のメガネ。ザ・平凡的な印象を与える外見。
「ねぇ、メアちゃん なんでわざわざこんなところまであたしを呼び出すの。メアちゃんも忙しいでしょう、例の件で」
雪を連想させる白髪に、赤い目。神秘的なアルビノ少女はセシルっていう。
[あ、ごめんね。でも放っておけないじゃない?他の人はともかく、私にはわかるよ。最近のセシルはなんかおかしいよ]
[......]
[いいか セシル いくら可愛くても、あれは人じゃないよ、貴方も分かっているでしょう]
[でも 解剖されるなんで...]
[解剖じゃなくて解析です。そもそもあれはセシルのものじゃなくて、教会の聖遺物です。それに、上手く解析できればウィルスの対策を見つけるかもしれない。まぁ、所詮可能性あるって話けど]
[......]
[本当に身勝手な連中ね。警告を無視してあれに手を出しておいて、今更面を被って対策を練るとか笑えるよね]
[メアは怖くないの]
[......]
[あたし、昨日会議室の前で、聞こえたの。連絡とれてる避難施設はもう残り五軒しかないって]
[ここの防御は完璧だからセシルは心配しなくていい]
[もったいぶらないで!あたしこれでも一応研究者なの。超高温層でウイルスの侵入を阻止するやつでしょう。あんなのいつまで耐えられると思う?反応炉の燃料だって無限じゃないわよ]
[......]
[メア...それどういうつもり?]
[安心して、これはただの麻酔銃]
[そういうことじゃなっ]
[セシル、貴方はまだ覚えているかな、あの約束を]
[......]
[セシルにとって普通な出来ことだったかもしれないけど、私にとってあれは一番大事な記憶。それこそ、人生が変わるくらい]
チクッ!!!
[メ.....ア.....]
[セシル、貴方だけは絶対救って見せる!たとえどんな代償を払われても]