01 [夢の終わり]
ずっとその夢を見ていた。
過去も現在もそしておそらく未来も。
何故かずっと同じ夢を見るようになってしまった。
その気持ちは憧れなのか後悔なのか僕にはわからない。
そしてついに現実も夢のように、同じ日々を繰り返すようになってしまった。
夢も現実も明日になったら記憶の中に溶けてしまう。ならば現実も僕にとって夢の延長線に過ぎない。そして僕は、夢からも現実からも逃げてしまいたい。どっちも耐え難いなのだ。
『...起きる時間ですよ...早く起きないと遅刻しちゃうよ』
あ...またその声だ。優しくてとても安心感がある。暖かい声だな...しかしお願い、私にその先のことを見せないで、お願いだから夢から覚まして!
でも夢から目覚ましたら、またその現実に...嫌だ!どうして!どうして僕はこんな苦しい思いを繰り返さないと行けないのだ!どうして!どうして!しかしいくら尋ねても答えは返って来ない。
意識が徐々にクリアになってくる。嗚呼!また目覚ましてしまうよね。
おはようー 変わらない日々......のはずだったが
知らない天井?
目を擦ってもう1回確認する。
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知らない天井だ!
「えっ?!?!」