第一話
私が11歳になったぐらいの頃、王宮へと足を運んだ。
何でもこの国の王子に挨拶しなさいとのことだった
幼いながらに面倒だなぁと思っていたのだが、母が『王子様はとてもお綺麗なのよ』といったせいで妹がハリキリ私もいかないといけないはめになった。
妹は私のことを体のいい自分を引き立てる役だと思っているらしく、一緒に行動することがあるのだ。
そして私たちは王宮に行ったのだが…私は今すぐ帰りたい気持ちで一杯だった…
何で帰りたいかって?
妹の服が派手すぎるからだ
私はあまり華美な衣装は好きでないもので、質素な服装を好むのだが、妹は私がお姫様よ!と言わんばかりの服装を好むのだった。
いま来ているいのもたっぷりとレースやリボン、宝石があしらわれているし、なんといってもその一つ一つが平民の一年分位の給料のするものなのだ。はっきりいって無駄遣い。
それに派手すぎて一瞬舞踏会に出るのかと驚いてしまった
王子様に会いに行くのに派手すぎるしこっちが一緒にいて恥ずかしいほど華美である。
他にも王子の記憶に止めてほしいからって香水を大量にかけて王宮に向かっているので
はっきりいって臭い
馬車中では匂いが充満して具合悪くなった…
付き添っている母は妹を溺愛しているのでなにも言わないどころか
世界一可愛いわよ!匂いも良い匂いだし王子さまも貴方にいちころよ!
などとのたまっているから始末に終えない…
早くかえって本よみたい…
そんなことを思いながら私たちは王子のいるところまで行ったのだった
そして王子に会ったのだが…
はっきりいって王子は美しかった
最初私は『天使』なのかとおもった
男らしいのではなく、中性的な顔立ちで、目はクリリクだし、髪は目と同じ蜂蜜いろのサラサラヘアーで天使の輪ができている。肌は白く、陶磁器のようにすべすべであり、全てのパーツが整っていて、天使と言われても納得してしまうような顔だった
こっちを見たときに笑顔で挨拶をしてくれてその笑顔を見て妹なんか惚けてしまいまともに挨拶を出来なかった。
私が普通に挨拶をしたさいには少し目を開けて驚かれていたのだがだが、すぐに元に戻り挨拶をしてくれた
母はどうやら妹とこの王子さまとをくっつけたいらしく、妹の美しさを自慢していた
私はそれをただただ笑顔で聞いていた
「どうぞ我が家の娘を婚約者に」
そう言ったとき一瞬だけ王子の目が変わった
母は気付いてなっかったが、底冷えするような寒さの目をしていたのだった。
まるで誰も信用などしていなく、孤独なような目で、人を蔑むような目をして
いた
「それは私の両親が決めることで私には決められません」
かれはそう言っていたのだが、私はそれよりも彼にたいして興味を持ったのだった
母が王宮につくまでに話していたのを右から左へと聞き流していたのだがそれを思い出していると
王子は文武両道で優しく王様に似た御方であり確か年齢は十歳といっていたはずだ
これを思い出しえっ?となった。
あの目を見たら優しさなどうわべだけだと思ってしまうし、何よりは今の王ににてない
今の王は今の国が平和だから王として職務を全うできるが、優しいだけで凡庸な王だ
現に少しずつ貴族で不穏な空気があるのに気がついてない
私は王の人格に好意はもてるが、為政者としては向いてない御仁だと思う
だが王子は違う彼は普段は優しいが、目的の為なら手段を選らばないだろう
冷酷な判断だって出来るだろう
そして何よりも誰も信用していない
彼こそ王に相応しい人間だ
あの冷徹でそして…少し寂しそうな目をみて
彼の従者として守っていきたいと思ってしまった
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