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【詩集】拙くも進もうとする試み

軽やかな信号灯

作者: につき

軽やかに切り替わる信号灯の

赤から青へ 青から赤へ

少し前の季節なら 粘る様に

切り替わっていたのに


百年前の

遠い山の上で繰り広げられる

やりとりは 旗を振って

情報を伝えていく営みだった


あなたに伝えたいことは


干潟に訪れた金の光

生きものたちが湧き立つ

始まりの訪れ


あるいは


失っていく色の山の影

芽吹いたばかりの緑さえ

鮮烈さを眠らしていく

夜の始まり


まだ見えない向こう側のあなたへ


今夜の信号灯は

たしかに軽やかだったのだ


切り替わることに躊躇せず

その発する光は鮮やかで

いかにも楽しげでさえあった




 *


 百年前、大阪の米相場を西の方へ伝える手段として、山の上で旗を振って情報を伝達していたようです。現在を始点として、過去、未来、そして現時点を始点としての隔たった空間を繋ごうとする試みをしています。新川和江の十字法を意識してみました。今だけの空気のあっさり感でしょう。それを表現した詞になっています。

お読み頂いてありがとうございます。

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