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《1学期》

これは中学1年のときの話だ。

みんなパリパリの制服に身をつつみ

外に貼り出されたクラス表を見て

キャーキャー騒いでいる。

あたしは5組になった。

それは校舎の端のクラスだ。

1年生は4階だった。

教室のにおいと春の風が気持ちい。

ふとあたしは、ある女の子がみんなに

「キモイ」

「臭い」

「死ね」

と言われているのに気づいた。

その女の子は下唇をかんで涙をこらえていた。

近くの席の子に

「あの子誰?」

と聞いた。

「あ〜、あいつ篠崎っていうの。

小学校のときからいじめられてたし。」

そうなんだ。かわいそう。

あたしはそう思った。

でも、篠崎はツライに違いない。

入学してから篠崎に対するいじめは

エスカレートしていった。

最初は、言葉の暴力だったが

だんだん殴られたりけられるようになっていたのだ。

さずがに目をおおいたくなる光景だった。

でも、止めるのが怖くてみんな一緒になって

はやしたてている。

あたしは、そういうことがキライだったし興味がなかったから

ただ見ているだけだった。

そんなこんなで季節は夏。

もうすぐ夏休みってときに

篠崎と一緒の掃除場所になった。

篠崎を間近で見ると

あざや切り傷があって痛々しい。

「大丈夫なの?」

あたしは思わずたずねた。

「うん。慣れてるから。」

篠崎の笑顔は本当の笑顔には程遠かった。

「学校来るのつらくない?」

「でも、来なかったらその分いじめられちゃうから・・・」

「転校とかは?」

「親には言えないし・・・」

篠崎は悲しそうに

目をふせた。

これは実際にあったことをちょっといじって書かせていただきました。

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