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悪役令嬢に転生した!  作者: なぎさセツナ
5/10

肥料、ボールベアリング、そして紙と砂糖、自転車

農村に到着したツバキ達。

ツバキの予想通り、"肥料"という概念が無かった。

そこで森に入り、枯れた草や葉、小枝などを大量に拾ってきた。


(農婦:女)

そんなモン、拾ってきてどうするんだい?


(ツバキ・アイリス)

"肥料"を作るんです。


(農婦:男装)

"肥料"って何だ?


(ツバキ・アイリス)

畑の土に栄養を与える物ですよ。

土に栄養があると、作物がよく育つでしょ?


(農婦:男の娘)

まぁ、そうだけど。


(ツバキ・アイリス)

それを人工的に作るんです。

"腐葉土"と言って、これらを発酵させることで出来るんです。

それを適量、多すぎると作物が育たなくなるから、見極めながら混ぜるんです。

これを作れる魔法陣は設置するから、使ってみて。



そう言うと、ツバキは不要な物を消去する魔法陣と発酵させる魔法陣を設置して"腐葉土"を作った。


(ツバキ・アイリス)

これ、使ってみて。

収穫期に変わるから。


(農婦:男装)

あ、あゝ……



後は用水路を再整備して屋敷に帰った。


(アイリス侯爵家当主 ケイン)

何、今度は"肥料"とな。


(専属メイド ミア)

はい、なんでも作物がよく育つそうです。

与え過ぎは逆効果だと言ってました。


(当主 ケイン・アイリス)

一体どこからそんな知識を……


(専属メイド ミア)

分かりません。

ただ、色々調べてはいました。


(当主 ケイン・アイリス)

調べたところで、無かった物は載ってないだろ?


(専属メイド ミア)

調べた結果、想像ですかね?

ならこうしたら良いのでは?という……


(当主 ケイン・アイリス)

なら、あの子は天才だぞ。


(専属メイド ミア)

私もそう思います。

お嬢様は天才かと。



いや、"転生"してるから、その前の知識があるだけだ。

まぁ、"転生チート"で思いつくと、どうすれば良いか浮かんでくるがな。

"転生チート"って凄ぇ〜な。

ツバキは養殖用のデカい水槽も作っていた。

"ストレージ"を持っていた為、簡単に持ち運べるから、どんどん作っていた。

並行して塩の製造装置も。

まぁ、魔法メインだから複雑な装置は要らないが。

ツバキは次は山村部と考えていたが、何があるか考えていた。

年輪を均等にとも思ったが、それでは1本1本の木に魔法陣を描く必要がある。

はっきり言って、効率的でない。

しかし、均等である方が木材としては強い。

その答えが見つからないのだ。

一部限定して、いわゆる"ブランド"のようにするか?

山菜やきのこは増産できないか?

考えているが、なかなか打開策が浮かばない。

まぁ、そんな事もあるか、と気楽に考えていた。

それより他は何か新しい事はないかと探していた。


(ツバキ・アイリス)

"ホルモン"やったよね、米、大豆やったし、馬車の第一段階はやった。

"ダブルウィッシュボーン"は出来ている、"バネダンパー"も"水ダンパー"も"オイルダンパー"も完成してるし……

"ボールベアリング"?

それいくか!



ツバキは"ボールベアリング"の製作に入った。


(当主 ケイン・アイリス)

また何か作り出したな。

今度はなんて?


(専属メイド ミア)

新世代の軸受けだそうです。

"ボールベアリング"と言っていました。

青銅に比べて、はるかに抵抗が少なく、スムーズに回るとか。


(当主 ケイン・アイリス)

そんな物があるのか?


(専属メイド ミア)

あるそうです。



ツバキは頑張って作っていた。

真球の製作に手こずると思いきや、そこは魔法、"錬成"で作った。

固形油を入れ、"ボールベアリング"が完成した。

ただ、技師が作るのは時間がかかると考えていた。


(ツバキ・アイリス)

出来た!

お父様ぁ〜!


(当主 ケイン・アイリス)

もう出来たのか?


(ツバキ・アイリス)

はい、ただ、魔法でですから、技師が作れるようになるには時間がかかるかと。


(当主 ケイン・アイリス)

なるほどな、見せてくれ。


(ツバキ・アイリス)

はい、これです。



ツバキは"ボールベアリング"を見せた。

ケインが触ってみると……


(当主 ケイン・アイリス)

これは……恐ろしくスムーズに回る!


(ツバキ・アイリス)

でしょ?

これは馬車用だけど、大きさを変えれば色々な軸受けに使えますよ。

ただ、ちょっと問題が……


(当主 ケイン・アイリス)

どんな問題だ?



ツバキは分解した"ボールベアリング"を見せた。


(ツバキ・アイリス)

この"真球"なんです。

歪んでたら使い物にならないんです。

魔法で"錬成"なら簡単ですが、技師がこのレベルを作れるようになるにはかなり……


(当主 ケイン・アイリス)

時間がかかるな。

技師達が作れないと流通は無理だな。


(ツバキ・アイリス)

私が馬車用だけ受注生産します?

馬車の注文が無ければ作らなくて良いし、高価になるから貴族向けでしょ?


(当主 ケイン・アイリス)

うーん……その間に技師達の腕を上げる、か。


(ツバキ・アイリス)

修理にせよ、ウチの技師しか作れないから、そんなに慌てなくても良くないですか?


(当主 ケイン・アイリス)

それが、あの新型は注文が殺到しているんだ。

予約まで入っている。


(ツバキ・アイリス)

なら、次世代型の投入の時に導入します?

2回儲けようと企んでたんですが(ニヤリ)


(当主 ケイン・アイリス)

お前な……

まぁ、そうだな。

次世代型の時に導入しよう。

それまでに技師達に作らせよう。


(ツバキ・アイリス)

分かりました、お父様。



という事で、計画が決まった。


(ツバキ・アイリス)

次、何しようかな……

うーん……なんか無いかな?


(専属メイド ミア)

どうしました?お嬢様?


(ツバキ・アイリス)

ん?次、なんか無いかなぁって……


(専属メイド ミア)

次ですか?

そしたら、思いついた事を紙に書いたら……

羊皮紙とってきますね。


(ツバキ・アイリス)

羊皮紙……そうだ、紙だ!紙を作ろう!


(専属メイド ミア)

紙?ですか?


(ツバキ・アイリス)

多分安く大量に作れるはず。


(専属メイド ミア)

紙が安く大量に、ですか。


(ツバキ・アイリス)

うん、早速やろう。



そう言うと、ツバキは草を取りに行った。

楮、三椏、雁皮を探したのだ。

そしてそれを取ってきて、早速紙を作りにかかった。

いわゆる"和紙"だ。

それと木材も取ってきて、"上質紙"の製作にも入った。

魔法が使えるんだ、木材からパルプを取り出すのは簡単だった。

そこから"上質紙"を作った。

"和紙"の方は漉きで作るようにネリも取って来ている。


(ツバキ・アイリス)

出来た!紙!


(専属メイド ミア)

えっ?……



受け取ってペンを走らせてみるミア。


(専属メイド ミア)

ホントだ!紙ですね!

すぐケイン様に知らせてきます!!



そう言うと、出来上がった紙を持ってケインのところに走って行った。


(専属メイド ミア)

ケイン様!これを。


(当主 ケイン・アイリス)

どうした?

ん?これは?


(専属メイド ミア)

紙です!

こっちは草から作った"和紙"、こっちは木材から作った"上質紙"だそうです。


(当主 ケイン・アイリス)

・・・は?

ちょっと見せてみろ。



そう言うと紙を受け取り、ペンを走らせるケイン。


(当主 ケイン・アイリス)

確かにこれは紙だ!

こんなのどうやって……いや、ツバキならやりかねんか……

しかし、こんなの紙の革命だぞ。

植物から作るなんて……

で、ツバキは今、何を?


(専属メイド ミア)

お嬢様はその"上質紙"を作る魔法陣を作っています。


(当主 ケイン・アイリス)

分かった。



ケインはツバキのところへ行く。


(当主 ケイン・アイリス)

ツバキ、その魔法陣を仕上げても公開は待て。


(ツバキ・アイリス)

もちろんです。

特産品にするんですから。

後、"和紙"の方も作っておきます。


(当主 ケイン・アイリス)

分かった。



ツバキは魔法陣を仕上げると、ケインのもとに持って行った。


(ツバキ・アイリス)

出来ました、お父様。


(当主 ケイン・アイリス)

よくやったツバキ。


(ツバキ・アイリス)

で、お父様、"てんさい"って言う植物を知ってますか?

畑で育てる事も可能ですが。


(当主 ケイン・アイリス)

"てんさい"なら知ってるぞ、しかしあれは食用にはならん。


(ツバキ・アイリス)

それが欲しいです。

たくさんあればなお良いです。


(当主 ケイン・アイリス)

そんな物で何するんだ?


(ツバキ・アイリス)

お父様、"てんさい"から砂糖が作れるんです。


(当主 ケイン・アイリス)

えっ?砂糖が!


(ツバキ・アイリス)

はい、そうです。


(当主 ケイン・アイリス)

分かった、すぐ取り寄せよう。

しかし、お前は凄いな。


(ツバキ・アイリス)

えへへ。



これで"てんさい糖"が作られた。


(ツバキ・アイリス)

うーん、次は何やろうかな?

魔動車?は、まだ早い?

まずは自転車か。

ゴムは確かあったよな……

駆動か……"錬成"なら自由だけど、職人が作れるようになるには手を焼くかな?

まぁ良いや、作っちゃえ。



と言うと、ツバキは自転車を作った。

早速庭で乗るツバキ。


(ツバキ・アイリス)

うーん、上出来!

これ良いわぁ。



それを執務室から眺めていたケイン。


(当主 ケイン・アイリス)

今度は何を作ったんだ?


(専属メイド ミア)

"自転車"だそうです。

あんな感じで自分で自由に乗れるそうです。


(当主 ケイン・アイリス)

あんなの見た事ないぞ?


(専属メイド ミア)

登場する物語なんてありましたっけ?


(カルナ・アイリス侯爵夫人)

私は知りませんわ。

絵でも見た事ありませんよ。


(専属メイド ミア)

ですよねぇ……



という事で、手の空いているメイド達を集める。


(ツバキ・アイリス)

これ乗りこなせたら、あげるわ。


(メイド長 女)

ホントですか!


(ツバキ・アイリス)

ええ、本当よ。


(メイド達)

やったぁ〜!!



皆んな代わり代わりに乗っては練習する。

その間にケインのところへ行くツバキ。


(ツバキ・アイリス)

お父様、"自転車"作りました。

これ、売り出しませんか?

"錬成"で作ったので、技師が作れるようになったらですが。

それまでの間、宣伝の為に、屋敷のメイド達に使わせようと思うんですが。


(当主 ケイン・アイリス)

しかし、あれは簡単に乗れるのか?


(ツバキ・アイリス)

練習は要りますが、慣れたら簡単です。

お父様も乗ってみてください。



そう言うと、ツバキはケインを連れて庭に行く。


(当主 ケイン・アイリス)

おっと……あっと……これは乗馬より難しいかもな。


(ツバキ・アイリス)

お父様なら大丈夫ですよ。


(当主 ケイン・アイリス)

そ、そうか。



そう言われて気合いが入るケイン。

格好悪いところは見せれないと、なんとか乗りこなせた。


(ツバキ・アイリス)

流石お父様!


(当主 ケイン・アイリス)

ははは、私もまだまだ負けんぞ。


(ツバキ・アイリス)

慣れたらこんな事も出来ますから。



そう言うと、ツバキは噴水の周りを走った。

段々スピードが乗っていき、終いにはドリフト走行をした。


(当主 ケイン・アイリス)

あはは、まぁ、頑張るよ(冷汗)



という事で、屋敷のメイド達には事故を起こさない事を前提に使用の許可を出した。

自信のある者は用事のある時に街中も走っていた。

あれはなんだ?とすぐ話題になり、アイリス侯爵家に問い合わせが殺到したのだった。



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