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【詩集2】夜の砂漠の旅人

夜の砂漠の旅人

作者: 野鶴善明


 コバルトブルーの石

 悲しみの石

 てのひらでそっとつつみこむ

 深い悲しみは

 いつかかがやく愛にかわるから



 ラクダの背に揺られ

 夜の砂漠をゆく

 私の息遣いだけが

 かすかに聞こえる

 尖った三日月が

 さざめく天の川を刺して

 白い光が暗闇へ消えた


 天空は回り続けて

 私へなにを語りかけるの?

 なにもない風が吹き抜けて

 ただでさえうつろな心を

 さらってしまう

 ただ押し黙るしかなくて


  ラクダは歩む

  こんな私を乗せて

  ラクダは進む

  次のオアシスを目指して

  命の泉のあるところへ


 生まれてきたことに

 意味があるなら

 この悲しみにも

 意味があるはず

 たとえ間違ったことを

 してしまったのだとしても



 コバルトブルーの石

 悲しみの石

 てのひらでにぎりしめる

 深い悲しみほど

 きっときらめく愛にかわるから


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