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家庭の事情(前編)

「あのねファティマ、そういうのは相手の同意が必要でしょ?パートナーになるんだから…多分だけど」

「それもそうか、私たちのお母さん達はどうやってパートナーになったのかな?」

「私も詳しく聞いたこと無いな。あんまり自分から進んで話したがらないし」


「ちょっと聞いて見るかな…そういえばアカツキ教授が言ってた魔法格闘競技会の参加についてはおばさんにはもう聞いて見た?」

「まだ何も言ってない。どうせ聞いてもダメだって言われるに決まってるけどね」

「まぁそりゃそうか…」

 話しているうちに二人は、昨日待ち合わせた大学の正門まで着いてしまった。


「じゃあまた明日」そう言ってノルンはファティマに別れを告げて、家路を急ぐ。何食わぬ顔でファティマとは会話を続けたが、彼女のリョータローの子供を産むという発言には、驚きもしたが胸もドキドキしていた。自分にはそんな発想は無かったが、確かに理屈としては可能なんだろうなと思った。そうしてその場合産まれてくる子供は、男の子である可能性もあるという事だ。そうなると、この世界で唯一の男という事になる。そんな稀有な存在がちゃんとここで育っていけるのだろうかと、どうでもいい先の事まで考えてしまった。


 一方ファティマが家に帰ると、まだ昼過ぎなのに母親のティアマトはリビングのソファーで寝ていた。彼女は娘の帰ってきた気配を感じて起き上がる。

「何?今日は早かったのね?お昼は食べたの?ダメね。ランチでワイン飲んだら眠くなっちゃった」


「いいよ寝てて、自分で何か作って適当に食べるから…」そう言ってファティマは冷蔵庫からいくつかの食材を取り出して調理を始める。軽い炒め物をおかずにスライスしたパンにパクリと食らいつく。そうしてソファーであくびをしている母親にこう聞いた。

「母さんはさ、なんでゼノビアおばさんとパートナーを解消したんだ?」

「お、何々?珍しいわね私の昔のこと聞くなんて…最初は二人で一緒に二人の娘を育てましょうなんて言ってたんだけどね。分かるでしょ、昼間っから酔っぱらって寝てるような人間が、毎日掃除洗濯を欠かさないような人と一緒には暮らせないわよ」そう言ってファティマは笑った。


「まぁそりゃそうか…でもなんでそんなに性格が真逆なのに、パートナーを組もうなんていう話になったんだ?」

「うーん。自分とは逆の存在に人は惹かれるものなんだよ。あなたノルンちゃんとは性格は逆な感じだけど、仲いいでしょ?そんな感じよ」

「あ、それはなんか分かるような気がするな。…そう言えばさ、この世界ってアルファって呼ばれてたりするのか?私初耳だったんだけど」その言葉を聞いて、途端にへらへらしていたティアマトの顔色が変わった。


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