ep.5 ビギル村
オルキスは城を抜け村を目指していた。
オルキス「近くの村には何があるの?」
ラヴァル『ここら周辺ならビギル村だな、あそこは古くから勇者を排出しておる。』
オルキス「よくそんな村の近くに城作ったね。」
ラヴァル『だが、勇者を排出する村といえ、その戦略は低い、勇者は度重なる戦闘によって強くなるだろう?であれば序盤から我をぶつければ楽に勇者を倒せる良い案だろう?』
オルキス「で実際どうだったの?」
ラヴァル『今回の勇者は我をスルーしていきおった!』
オルキス「破綻してんじゃん!」
ラヴァル『まぁ、だとしてもだ、すでに勇者は倒れた我など放っておいて先をゆくであろうよ、だがら勇者と接敵することなどあるまい。』
そして村の近くまでやってきたオルキス、先の戦いで村に魔王ラヴァルが復活したと噂だっており警戒しているのか村の前には見張り役として使徒が置かれていた。
オルキスは恐る恐る村へと近づいてゆく。
見張り使徒「この村に何か?」
使徒はオルキスの方へと視線を向ける。
オルキス「い…いえただの旅の者です。」
見張り使徒「そうでありましたか、いや失礼。先ほど魔王ラヴァルが復活したと報告がありましてね村の警備を強化していたのです。旅の者というのなら今後気をつけた方がよろしいですよ。」
オルキス「ありがとうございます。」
オルキスは特段怪しまれずに村に入ることができた。
これもあの神がくれたペンダントの効果だったのだろうか。そう思いながらも村の中へと足を進め宿にチェックインし一息つく。
オルキス「これからどうしよう。」
ラヴァル『悩むこともなかろう、あの神から与えられた使命、「人魔共存を実現させる」を果たすことだろう。』
オルキス「そうじゃなくて、私たち。今は魂が融合してるんでしょ。お風呂とかはどうすんの!」
ラヴァル『それならば安心せい。我とて一児の父だ、嫁以外に欲情などせん。それに意識などお前の方からも遮断できる。』
オルキス「ラヴァルでお父さんだったんだ、てっきり魔王とかって単一存在だと思ってた。」
ラヴァル『種にもよるが、魔物も繁殖する。それこそ魔人たる我らは、お前たち人間と身体的構造はほぼ変わらん。寿命もお前たちよりは長いがあるにはある。だからこそ子を作り後世に託すのだ。』
オルキス「そう考えると私たちと魔人たちって本当に似ているのかもね。外見とかはちょっぴり違うけど中身は私たちとあまり変わらないし。私がいた時代は人魔共存はできてたし。」
ラヴァル『そうであったのか、お前たちがいた時代には既に人魔共存は確立していたのか。であれば無理難題ではあるが実現不可ではないのであれば希望が持てるというものだ。』




