表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/113

56話目 異変







平日の朝



いつものように姉と花壇の世話をする。


最近は種も無事に回収できるようになってきたので草むしりに行かなくても良くなってきていた。


ただ、完全に行かなくなったわけではない。

新しい種を確保するために週に2、3回くらいは草むしりに回っている。


「お姉ちゃん、そう言えば魔力回復薬は出たの? あ、そっち成長させてもらっていい?」


「はいよ、『成長の結界』 ……いやぁ、出なかった」


「そうなの?」


「なんで?」


「いやー雑草を分解してできた種結構集まって来たじゃない? 魔力回復薬の草育てたいなーって思って」


「ダンジョンで出ても難しいかなぁ……ダンジョンに潜って得られたアイテムは全てダンジョン攻略室に渡すことになってるからさ」


「そうなの?! ……じゃあ魔力回復薬が出ても私分解できないね……」


「というか私鑑定できないからどれが魔力回復薬なのかも分からないよ」


「そっか、そっかー……無念じゃ」


「ほらほら土まみれになってるよ、花壇でやらない」


時代劇で切られた人よろしくその場でしな垂れかかったら服が土で汚れた。


「土汚れ落ちないのにー!! やらかした」


「ふざけるから悪いんでしょ……もう」


その後交互にシャワーを使い、着替えを済ませて朝ごはんを作った。

母も起きてきたので3人分のトーストを焼く。

ちなみに私は焼く前にバターを乗せる派。 母と姉は焼いた後にバターを乗せる派だ。

なので私の分はオーブンレンジで2人の分はトースターで焼く。

サラダ用にレタスをちぎり、ミニトマトを洗う。

缶詰のシーチキンを開け、軽くお湯をかけ油を切っておく。

後はそれを器に盛り付けドレッシングを用意する。



時刻は6時過ぎ。

テレビをつけ、ニュースを流す。


『ここで今入って来た速報です』


もしゃもしゃと3人でバターが程よく溶けたトーストを齧りサラダを食べていたらテレビからそんな声が流れた。


「速報?」


「なんだろうね」


「こんな朝っぱらから大変ね」


3人ともテレビに注目する。

するとテレビの画面がニュースキャスターからどこかの動画に切り替わった。


『はい、こちら現在のアメリカの様子です。 ただいま州警察により厳戒態勢が敷かれております』


どうやら海外の中継らしい。


アメリカの様子を速報? なんだろう。


レタスを咀嚼しながら画面を食い入るように見る。


「優奈、トマト逃げてる」


「私が見てないのをいいことに!!」


突き刺したはずのトマトに逃げられた。

お姉ちゃんもテレビを見ているはずなのによく分かったな。

これが訓練の成果かと、思わずゴクリと喉が鳴った。



「これって……モニュメント? えっと『門』 って言ってたかしら? 日本のと違うのね」


「「え?」」


そう母がのほほんと言う。

その言葉で私と姉も注視した。


「本当だ。 なんか文字が書いてある」


「色も濃い……ね」


日本に現れた『門』 がシンプルな角ばった『門』 だとしたら、アメリカに新たに出現した『門』は色合いが濃くなっていた。 微かに文様が施されており、何より扉には不気味な文字が一つ書かれていた。


「「2?」」


「ん?」


私と姉が口をそろえてそう呟く。


母はその言葉に首を傾げた。


「なんか……2って読めるんだけど……」


「お姉ちゃんも? 私も2って読めるよ」



「2? あの文様がかしら?」


「お母さんは読めないの?」


私の問いに母は困ったような顔をして頷いた。


「2って事は……今までのは1?」


「ダンジョンってレベルがあるの?」


「分からないわよ……あ、でもアメリカってダンジョンクリアしてたよね」


「してたしてた。 お姉ちゃんのデビュー戦の時に」


「クリアしたら2が現れる? そう言えばクリアしたダンジョンってどうなったの?」


「え? そう言えば分からないや。 ちょっと待っててね」


姉にそう聞かれてスマホに手を伸ばす。

アメリカ、ダンジョンクリア、その後、門と入力する。


「あ、消滅したって書いてあるよ」


「場所は?」


「ワシントンだって」


「今回現れた場所は……同じくワシントン?」


「みたいだね」


「まぁ……今日は授業の後に攻略室に行くから情報集めてみる」


「言ってもいい奴なら後で教えてね」


「分かった」


「2人は本当にダンジョンが好きね」


こんな話をしていたらいつの間にか時間が過ぎていた。

3人して慌てて朝ごはんを食べ、急いでそれぞれの姉は大学、私は高校、母は職場に向かった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
続きが気になる場合ブクマや評価して貰えるとやる気に繋がります。宜しくお願いします。 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ