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4話目 再び家で


「ただいま、シロ」


足に擦り寄ってお出迎えしてくれたシロの頭を撫でる。


「ステータスオープン」


MPは今朝使い切ってから回復していない。

しょうがないから晩御飯と常備菜でも作ろうと鞄を部屋に置き、着替えを済ませキッチンへ向かった。


「やっぱり回復してないか」


料理を終えて時間を見る、今は17時。 ステータスを開いてMPを見ても0/31のままだ。

試してみたいのをぐっとこらえてスマホを手にした。

リビングのテレビをつけソファーにごろんと寝転がり検索をする。


「検索検索と……ディトルグ国」


ネットでディトルグ国をググる。

ヒットは0件。

手掛かりはない。

次はSNSで検索……ヒットは0件。

無いかぁ。


続いてスキルについて検索。

これも両方ゲームのスキルがヒットした。

ステータスウィンドウと検索。

またもやゲームがヒットした。


「検索方法が悪いのかな? それとも他に居ないのかな?」


ネットでは掲示板も検索してみたがヒットはしない。


「やっぱりないのか?」


情報が欲しいのにな。

手さぐりでは全然進まない。 ヒントとなるスキルもMPが少ないせいで全然進まないもん。

そうして検索している間に眠気が襲ってきた。

瞼が重い。


……朝が早かったせいかな?


ちらっと外を見る。 まだ夕方だし、料理も済ませたからいいかと思い夢の中に落ちていった。


目が覚めると辺りは暗く、つけっぱなしのテレビを見れば時刻は18時30分を回るところだった。

スマホの明りを頼りに部屋の電気を付け、カーテンを閉める。

お母さんはまだ帰ってないか。

冷蔵庫から飲み物を取り出しコップに注ぎリビングに持って行く。



ソファーに腰を下ろし検索の続きを使用とステータスを開いた。


「あれ? 回復してる」


ステータスを見るとMPが32/32になっていた。


「しかも一つ増えてる!! 嬉しい」


寝たら回復、夜に寝なくてもいいのか。

わーいわーいと小躍りし何を試そうか考える。


「朝は適応と分解を試して終わったよね。 上位交換と下位交換は出来なかったし……適応をやってみようかな」


そうと決まれば物は何にしようか。

ノートや筆記用具は限りがあるし、何より筆記用具を適応すればまた羽ペンになりかねない。

インクの補充も、ましてやペンケースに入らない物は勘弁願いたい。


「そうだ。 お水やってみよう」


プラスチック用のゴミ袋に入った空のペットボトルを綺麗に洗い蛇口をひねりそれに水を入れる。


部屋でやって水浸しになるのは嫌なので流し台で適応を唱えた。


そしてできたのは木桶と少し濁った水。


鑑定を唱えると〝ヤララカの木で作られたディトルグ国で使われる木桶とディトルグ国の井戸水〟 と表記された。


だからディトルグ国ってなんなのさ。


「……しかもなんだか少し濁ってる」


木桶はしっかりと使い古され、水もあまり衛生観念の宜しいものではないらしい。


「それなりに量があるから上位交換出来るかな?」


上位交換を唱えてみる。


―上位交換できません―


「……この量でも駄目なの? もっと必要なの?」


ペットボトルを何本か洗い綺麗にして水を入れる。

そして適応を唱える。


「……1本づつしか変わらないのか」


一回唱えたら500mlのペットボトル1本だけ木桶とディトルグ国の井戸水に変わった。

その後他のペットボトルも変えて、もう一度上位交換を唱えてみたが結果は変わりなかった。


「水……上位交換出来ないの? 作製は?」


作製と唱えてもスキルを使用することはできなかった。


「使い古された木桶だけがいっぱいできちゃった」


木桶が残っても邪魔なだけだなと中身の水は流しに捨て、木桶に向かって分解を唱え3個出来た木桶を分解した。

そして残ったのはヤララカの木。

薪のような木が3本。 そこから作製を唱えたら木桶が表示された。


「あれ? 作製できる!! する。 するする!! 作製するよ」


作製を唱えて出来た木桶は先ほどの木桶と違い綺麗な木桶になった。


「木桶作っちゃった」


特に用途はないけれどもスキルが使用できて嬉しい。

その後木桶を作るのが楽しくなって適応と分解、作製を繰り返しMPが無くなったので最初に作った木桶を玄関に飾った。


そしたら帰って来た母にシロが入っているこの木桶何? と聞かれた。

その声を聞いて玄関に向かうと、確かに木桶の中にシロが入って丸まって寝ていた。

シロの新しい寝床だよとごまかした。



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