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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
1章 異世界で初めての街
9/80

9話 ファッションショー

 さぁやって参りました!

 モコのファッションショーのお時間です!


「にゃおん」


 モコもやる気満々の表情でこっちを見てくる。

 さぁ始めようかという所で意識を突然持っていかれた。

 ――――――――――――――――――――――――

 次に目を覚ました時には、何か見覚えのある光景が広がっていた。

 何も無い真っ白な空間。

 ということは・・・


「勘がいいね! そうだよ! ニールちゃんにゃよ!」


 やっぱりニールちゃんだ、しかし何の用だろう?そんな変なことはしてないはずだが。


「ニールちゃん? なんでここに呼ばれたんです?」

「にゃおん?」


 モコも知らされてなかった様子だ。


「そうそう! 君たちが僕を仲間外れにして!モコちゃんのファッションショーなんてやろうとするから・・・

 僕もファッションショーやりたい! やりたい! やりたい!」


 どうやらニールちゃんはファッションショーをやりたかったらしい、なんと人騒がせな女神なんだろう。

 でも女性物の服なんて買っていないがどうするのだろう。


「でもニールちゃんの着るような服を買ってませんよ?」

「そこは安心して欲しいにゃ! なんたって僕は猫の女神にゃんだから! 猫の姿になるなんておちゃのこさいさいなのにゃ!」


 そういうとニールちゃんの身体が光ながら小さくなっていく。

 すると光の中から猫が出てきた。

 そしてその猫には記憶があった。


「ニールちゃん・・・その姿はまさか・・・」

「そう! 最近のお気に入りにゃ!」


 夢にまで見た猫の姿がそこにあった!

 ターキッシュアンゴラという猫の姿だ!

 見間違えるわけが無い!


 そもそもターキッシュアンゴラとは、トルコの生きる国宝とまで言われる伝説の猫、美しい白い毛並み、エレガントな佇まい、そしてオッドアイという夢にまで見た可愛さ!


「にゃ〜これで僕もファッションショーに出れるにゃんね〜」

「もちろんです! もちろんです! ニールちゃん! ぜひやらせてください!」


 まずは、この服を着せるのがいいだろうとアイテムボックスの中から服を取り出す。


 かっこよく黒を基調としたスーツのようなものから行こう!


「にゃおん!」

「にゃ〜これはいい着心地だにゃ〜」


 そこには、エデンが広がっていた。

 モコはクリーム色の長毛でいつもは、優しい雰囲気が溢れ出ているが今は可愛さを保ちつつ、かっこよくもある!

 ニールちゃんは白い毛並みに黒を基調とした服がよくあっていて、目のオッドアイもよく映えていて、かっこいい!


 次はこっちを着てもらおう!

 モコには緑のフリフリが付いたもの。

 ニールちゃんには蒼色の同じくフリフリが付いたもの。


「にゃ〜」

「にゃ〜ちょっとこれ可愛すぎない?」


 うん! 可愛すぎる! もう・・・ダメ・・・

 モコは元々の可愛さがよりアップし、お城の姫様のようだ!

 ニールちゃんはエレガントさに拍車がかかり、まるで気高い姫様のようだ!


 さぁ次はこっちを

 ――――――――――――――――――――――――

 ふぅ楽しかった・・・


「すごい楽しかったけど疲れたにゃ〜」

「にゃ〜」


 モコとニールちゃんは何故かぐでーっとしている。

 申し訳ないとは思っている。

 しかしほんとにファッションショーのためにここに呼んだのだろうか?


「にゃ〜その顔、察しがいいにゃ〜」


 やはりファッションショーだけではないようだ。


「にゃ〜まぁ八割はファッションショー目当てにゃんけど、アイテムボックスを覚えたにゃんね?」


 八割はファッションショーなんだ。

 確かにアイテムボックスは覚えた。


「はい、覚えました、何か問題でもあったのでしょうか?」

「にゃにゃ、別に問題とかじゃにゃいにゃ。ただ日向くんの魔法の適性を教えてあげた方がいいかにゃと思って、呼んだにゃ。」


 魔法の適性? 恐らく使えるようになる魔法の種類のようなものだろうか?


「まさか全属性ですか!?」

「いにゃ全然。」


 そうだと思った。


「日向くんの魔法の適性は、火と水だにゃ〜」


 なるほど火と水の魔法が使えるのか僕は、それはいいことを聞いた。


「それだけにゃ」

「え?」

「それだけにゃ」


 まさかホントにファッションショー目当てだったのか?


「にゃ!ひとつ忘れてたにゃ!言語!言語!今日見てたけど不便だったにゃ〜ね!」

「言われてみればそうですね、言葉は話せたんですけど字が読めなくてカールさんに読んでもらいました。」

「にゃ!だから起きた時にはちゃんと翻訳できるようにしとくにゃ!」

「ありがとうございます」


 言語翻訳はありがたい。これで自分で字を読むことができる!


「ほんとにこれで終わりにゃ!」


「ていうことは、ニールちゃん、ほんとにほとんどファッションショーやりたかっただけですか?」

「だから、そう言ってるにゃ! 楽しかったにゃ! たまにあーいうのはやるにゃ!」


 まぁ可愛かったからいいが、マイペースすぎるなこの女神は。

 可愛かったからいいけど。


「にゃ〜そろそろ起きる時間にゃ〜」


 ん?ということは今は寝ている状態なのか・・・


「じゃ日向くん、またにゃ〜」


 ニールちゃんにそう言われると、意識がまた遠のく。


 次に見た光景は、知らない天井ではなく昨日泊まった蜘蛛の巣窟の部屋だった。


 モコはまだ寝ている。可愛いなぁ。


 さて! 異世界で初めて来た朝だ! 今日は何をしよう!


ちょっとでも気になったらターキッシュアンゴラをネットで調べてみてください。めちゃくちゃ可愛いです!

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