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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
クラエン大森林
80/80

78話 助け

 黒龍を作るため? そんな訳の分からない事のためにこんな事をしたのか。理解できない。


 ロルエさんも何を言っているのが分からない様子だ。


「・・・何? 黒竜って?」

「凶暴で・・・大きく・・・強い魔物・・・」

「凶暴で大きくて強い魔物? なんで動物たちを殺してそんなものが作れんのよ!!」

「・・・分からない」


 凶暴で大きくて強い魔物? まるっきりキキョウの事じゃないか・・・

 帝国はキキョウを人工的に作り出そうとしてたのか・・・


「みゃ?」

「・・・」


 こんなに可愛いのに・・・今も僕の足元で首を傾げているこの可愛い生き物を無理やりなんて・・・


「そんなもの作り出してどうすんのよ!」

「捕獲、使役し戦争への活用・・・と・・・大量生産の足がかり」

『・・・は?』


 僕もロルエさんも呆気に取られた、もうどこからつっこんだら良いのか分からない。


 とにかく戦争をしたいから作ろうとしたと言うことだろうか? そんな身勝手な理由で!!


「・・・もういいわ、あなた達と帝国の行く末は108国会議が決めてくれるわ、精々証拠を隠すことに専念する事ね。まぁその状態じゃ何も出来ないけどね!」

「・・・」

「じゃあヒナタ!」

「は、はい!」

「ちょっとモクゴクの様子見てきてもらえる? 私はここで待ってるから」

「はい!」


 僕はロルエさんに言われた通りモクゴクさんの様子を見に行く。

 あの時は急いでいて置いてきてしまったが、大丈夫だろうか? 今になって心配になってきてしまう。

 でもモクゴクさんなら大丈夫、きっと大丈夫!

 そう思いながら置いてきた所へ急ぐ。


 neconeconeconeconeconeconeconeconeconeconeco


 モクゴクさんのところへたどり着くと、帝国の人たちが別のザ・騎士という人たちに囲まれていた。


「やぁ! ヒナタくん!」

「え!? リュジンさん なんでここに!?」


 そこには金ピカ金の鎧を纏ったリュジンさんが手を振ってこちらへ近づいてくる。


「いやぁ遅れてごめん、もっと速く来たかったんだけどロルドが二日酔いと魔力酔いでね、遅れちゃったんだ」


 ロルド様の魔法で送ってもらったという事かな? そして二日酔いは分かるけど魔力酔いってなんだろう?


「魔力酔いですか?」

「そう、他人の魔力を摂取するとたまに起こるんだ」

「へぇ〜そうなんですね」


 他人の魔力を摂取って、皇玉で摂取して具合悪くなったってことかな?


「それと・・・なんでそんなに金ピカなんですか?」

「ふっふっふ! よく聞いてくれたね! 理由は僕が目立ちたいから!」

「え?」

「僕が目立ちたいから!!」

「あ、はい」


 目立ちたいってなんかリュジンさんぽい理由だな。


「そうだモクゴクさんは!?」

「ここですよ〜」


 と後ろから声が聞こえた。


「さっきから居たんですけどね・・・」

「え? いや、その、すみません」

「いや良いんだ・・・それよりもこの人たちが来てくれて助かったよ」

「( ´∀`)b」


 リュジンさんがグーマークをしている。ちょっとムカつく顔をしている。


「そういえばロルド様は?」

「あそこだよ〜あそこで寝そべってるあれ」


 リュジンさんは、空を指さした。


 その先には雲のようなものの上で寝ているロルド様がいた。


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