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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
クラエン大森林
73/80

71話 作戦と狼煙

「じゃあまず、どうやって動物たちを守るかだけど」


 ロルエさんが作戦会議の指揮をとりながら話が進む。

 するとモクゴクさんから質問が出る。


「その前に動物はここにいるたちだけで全部ですか?」

「・・・分からないわ!」


 ロルエさんが自信満々に答える。

 確かにここにいる動物だけじゃ、森の大きさの割に数が少ない気がする。


「まぁ多分大丈夫なんじゃない? 知らないけど」

『えぇ?』

「それって大丈夫なんですか?」

「大丈夫大丈夫! 私のラッキーに任せなさい!」

『はぁ』


 ちょっと怖いが、ロルエさんが言うからには大丈夫なんだろう。加護の力もあるしね。


「話を戻すわね! 作戦の案がある人は?」


『・・・・・・』


 みんなが静まり返る。

 どうすれば動物たちを守れるか、みんなが真剣な顔をして俯いている。


「にゃ〜」「みにゃ〜」「ぎゃう」「ぷぁあん〜」「ひんひん」「どらぁ!」「ぱくぅぱくぅ」


 と森の動物たちの声が聞こえる。初めて聞いた声も何個かあるが、やっぱり守ってあげたい。


 モクゴクさんとロルエさんも動物たちの方を優しそうな眼差しで見つめている。


「自分、一つ案があるんですけど・・・いいですか?」


 モクゴクさんから提案が出てくる。


「かなり賭けになりますけど・・・確実だと思います」

「その作戦は?」


 neconeconeconeconeconeconeconeconeconeconeco


 僕、ロルエさん、モクゴクさんはクラエン大森林と帝国を繋ぐ道を塞ぐように3人で横並びに立つ。モコとキキョウには森の動物たちに何かあった時のために森へ残ってもらった。


「これはかなり怖いですね」

「でもこれより先に通さなければいいんですよ、ヒナタさんがいるから巨人族と対等に戦えますし」

「うだうだ言ってももう来ちゃったんだから! やるしかないのよ!」

「そうですね、頑張りましょう! 動物たちのために!」

『おぉ!!』


 すると遠くから太陽に反射して、キラキラと何かが見える。


「来たね・・・」


 ロルエさんのその声で正体が分かる。帝国の人だ。

 旗を掲げながらこちらへ進行、いや進軍と言った方が正しいだろうか。真っ直ぐと進軍してくる。


「すごい、足が震えてきました」

「大丈夫です、自分も足震えてますから!」


 モクゴクさんの足を見ると、黒い煙が小刻みに揺れている。やっぱり怖いんだなぁ。


「私に任せなさい!」


 とロルエさんが手を叩き『パンパン』と音が鳴る。

 次第に足の震えが無くなる。

 これが加護の力なのか、なんなのか分からないが心強い、何故か勇気が溢れてくるような感覚になった。



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