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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
クラエン大森林
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67話 注意事項

 僕たちはクラエン大森林を目指し、王都の外へ出て、早速モコの背中に乗せてもらう。


「モコ? 背中乗っても良い?」

「ガウ!」


 モコが走り出し、いつものように風にでもなったかのように感じる。

 アイテムボックスから取り出したサバイバルブックからサフィちゃんを呼び出す。


「サフィちゃん」

「はい、なんでしょう。」

「この速度であとクラエン大森林まで何日かかる?」

「この速度で走り続けた場合、食事時間、睡眠時間を除くと約3日後にはクラエン大森林に入れる予定です。」

「3日ね、ありがとう」

「いえいえ、これがサフィちゃんの役目ですから。」

「ふふ、そっか、じゃあモコあと3日頑張って」

「がう!」「・・・がぉ」


 キキョウが悲しそうに小声で鳴いている。


「キキョウも忘れてないよ、キキョウも頑張ってね」

「がお」


 モコの背に乗りながら、リュジンさんに話しても良かったのかと今一度考える。

 迷惑ではなかっただろうか? そもそもニールちゃんの事は言ってないが未来の事を話しても良かったのだろうか?


『良いんだよ』

「え!? ニールちゃん!?」


 もしかして今の全部聞かれていたのかな? だとしたらちょっと恥ずかしいな。


『大丈夫、元々無理を頼んだのはこっちなんだがら、君のしたいようにすれば良い、僕たちはいつでも見守ってるよ』

「・・・ありがとうございます」

『それとクラエン大森林の注意事項を話すのを忘れてたにゃ』

「注意事項ですか?」


 注意事項? 危ない生物とか、火気厳禁とかあるのだろうか?


『注意事項は三つ!』

「はい!」

『一つ目は絶対に日向くん達から攻撃しないことにゃ』


 僕たちから攻撃しない、まぁ危害を加えられなければ大丈夫だと思う。


「分かりました」


『よろしい! そして二つ目は森の中で嘘をつかないことにゃ』

「嘘ですか?」


 嘘・・・まぁ嘘は良くないけど、嘘をつく相手がいないと意味がない。


「あの〜誰にですか?」

『森にだよ』

「森・・・?」


 森に嘘をつかない? 分からないがとりあえず嘘をつくのはやめよう。


「分かりました!」

『じゃあ最後に・・・』


『正気を失わないで』


「正気を失わない? 分かりました?」

『じゃあ日向くん、モコちゃん、キキョウちゃん頑張って』

「はい!」

「がう!」「がお」


 正気を失わないでとは、言葉の意味のまんまだろうが、正気を失うと何かあるのだろうか? よく分からないけど冷静にいくことにしよう。


 クラエン大森林に着くまで時間があるし、まずはどうやって森の動物を助けるか考えよう。


 う〜ん? どうすればいいんだろう?

 そもそもなんでガンダロス帝国の人は動物を捕獲しようとするんだろう? 何か特別な理由があるのか?

 リュジンさんが言ってた108国会議? みたいなものを無視してまでする理由はなんだ?


 今はそんな理由よりもどうやって助けるかを考えよう。

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