42話 出発進行!
朝まで遊び尽くし、日が出てきた。
もう出発の時間か、あっという間だっなぁ。
冒険者ギルドの行き方、人を食べる花、息ができる水中、ドラゴンの乗り物、馬鹿にしてくる嫌な壁、本当に色々な体験をした。
・・・聞きたくなかったビジネスの怖い話もね。
けど自信を持って楽しかったと言える、そういう街だった。
さて! 思い出に浸るのもここまで!
とりあえずサフィちゃんに方向を聞こう。
「サフィちゃ〜ん」
「はいは〜い、出発ですかぁ??」
「そう、出発! 案内をお願いします!」
「は〜い、ではいつも通り光の矢印に従って進んでください」
「ありがとう」
光の矢印に従って進むと、街の門にたどり着いた。
門の前には、3mはあるであろう、鎧を着た大男が立っていた。
「出ていくのですか?」
声も大きい。だが何故か丁寧な感じが身振り手振りから伝わってくる。
「はい、次の街に行こうかと」
「そうですか! どうでしたかこの街は?」
「文句無しに楽しかったです!」
「にゃん!」「みゃ!」
「そう言ってもらえると嬉しいです! では良い旅路を!」
「ありがとうございます!」
「にゃ!」「みゃ!」
光の矢印に従って旅に出る。
今回は森の中ではなく、土の道があるので正直ありがたい。
またモコに乗せてもらう事にしよう。
「モコ、お願いしてもいい?」
「みゃん!」
モコは変身し、久しぶりに見る大虎の姿になる。
こっちの姿もやっぱり良い。
特にこの身体が埋もれるほどの猫毛、そしてこの匂い、最高だ!
キキョウも変身する、キキョウもやっぱり良いなぁ。
黒色の毛並みに赤いラインが入っていて、かっこいい。モコとはちょっと違う匂いがして、こっちも最高。
いつも思うがモコとキキョウのギャップが凄すぎて、もう・・・好き。
そういえば街で貰った腕輪は大丈夫かな?
モコとキキョウの腕輪を見てみると、サイズに合わせて、伸び縮みしているらしく、フィットしていた。
「がう!」
「モコ、ありがとう、キキョウも準備良いかい?」
「がお」
「よし! じゃあ出発!!」
「がぅ〜!」「がぉ〜!」
やっぱりモコは速いなぁ。しかも何か上機嫌だ、なんだろう?
あ! モコ走りながら腕輪で僕とモコの魔法見てる!
ながら魔法だ! ながら魔法!
「モコ、ちゃんと前見てよ〜」
「がう!」
「ほんとに見てる?」
「がうぅぅ!」
「なら、いいけど・・・」
何回も見せられると、ちょっと恥ずかしいな・・・
まぁモコが嬉しいなら良いけどね。
そのまま旅は順調にいき、日が沈んで来た。
「モコ、キキョウ、今日はここら辺で野宿しよう!」
「がう」「がお」
道の端にテントを貼り、夕食の準備をする。
今回の夕食は、ロリングで解体して貰った、魔物のお肉を焼きたいと思います!
今回はロードサーペントのお肉を食べてみよう!
蛇のお肉って気になってたんだ!
フライパンに油を引きロードサーペントのお肉を焼くと、香ばしい匂いがする、食欲を刺激する匂いだ!
なんか焼いてて思ったんだが、膨らんだ? ような気がする。
そのままロードサーペントを焼き上げ、皿に乗せ、モコとキキョウにも配る。
では早速
「いただきます」
「にゃ」「みゃ」
ロードサーペントの肉をナイフで切ると、『ぷちゅ』という音を立てて肉汁が中から溢れてきた。
「おぉ」
そのまま肉汁を零さぬように口へ運ぶと、口内に高級鶏の旨みが広がり、噛む度に溺れるかと思うほどの肉汁が口の端から溢れそうになる。
すごいな、肉汁が多すぎて溺れそうになるなんて初めての体験だ。
モコとキキョウに至っては口元がベチャベチャになっていたが、美味しそうだったので良かった。
ちなみに食後に水魔法で洗いました。だいぶ暴れられたけど。
その後は、モコとキキョウと一緒にテントの中の寝袋に入る。
キキョウも結構素直になってきてくれて嬉しい。
そのまま、モコとキキョウと共に久しぶりの睡眠を貪った。
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