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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
2章 冒険都市ロリング
42/80

41話 2つの候補

「サフィちゃん!」

「はいは〜い」


 あれ? ちょっとラフ?


「なんの御用ですか?」

「あ、あぁそろそろ次の街に行こうと思ったんだけど、教えてくれる?」

「分かりました、少々お待ちくださいやがれ。」


 ん? やがれ? なんか徐々に口悪くなっていってるな、この子。

 まぁ堅苦しいよりは全然良いけどね。


「2つの候補があります。」

「おぉ、1つ目は?」

「1つ目は、この国の王都に行くことです。」


 王都? (きら)びやかなイメージがあるなぁ。

 この国ってことはセイカイギ国のことかな?


「それってセイカイギ国の王都に行くって事だよね」

「いえ、違います。現在いる国は、リュクシルン国です。」

「え!? だってタナシバの時にセイカイギ国だって言ってなかった?」


 てっきりまだ、セイカイギ国にいると思っていた。なんで教えてくれなかったんだろう?


「はい、確かに言いました。しかしこの街に来る途中で国をまたいでます。」

「なんで言ってくれなかったの?」

「聞かれなかったから・・・」


 なんか、見覚えがある回答だな。多分僕も過去にやった事がある。ならしょうがない。

 とりあえず王都について聞こう。


「なんで王都が良いの?」

「はい、リュクシルン国の王都は、近々祭りを開催します。王子様の生誕10周年らしいです。」

「わぁ、それはおめでたい! 祭りなら楽しい事もやるんだろうな!」


 いいなぁ! 王子様のお祭り! 美味しい物も沢山あるんだろうなぁ!


「もう1つの候補は?」

「はい、魔女国フワンフランに行くことです。」


 魔女国! 魔法の本場なのかな? 凄い魔法も見てみたいな!


「どんな特徴があるの?」

「はい、魔女国はその名の通り、魔女の国です。エルフ、龍神、水人、魔女と言われるほど魔法が進んでいます。」


 龍神! そんな種族もいるのか! やっぱり魔法か、そっちも見たいな!

 けど王子様の祭りは、10年記念だ、やっぱり王都に行くことにしよう!

 いつかは絶対行くけどね! 魔女も龍神もエルフも水人も!


「王都に行くことにする!」

「分かりました、もう出発しますか?」

「いや、朝になってからにしよう。」

「分かりました、出発の際はまたお呼びくだちい」

「うん・・・ちい!?」


 なんか可愛気が出てきたな、こっちの方が良いな。


 まだ、食料は買わなくても結構備蓄があるから買わなくても大丈夫。旅に必要な物も揃ってる。

 もしかして・・・買う物ない?


 朝までは時間あるし、とりあえず朝まで遊ぶか!


 何で遊ぼうかな! そういえば、街を囲うジェットコースターのような物には乗っていなかったな。

 最後だし街を一望しよう!


 ジェットコースターの乗り場に着くと、『最後尾』と看板を持った人がいたので、その後ろに並ぶ。

 やっぱり人気なんだなこれ!


 自分の番が来るまで、モコとキキョウは、何かを話していた。猫語なので僕には分からなかったが、キキョウが落胆しているのは、目に見えて伝わってきた。

 それを眺めていると、すぐに僕たちの番が来た。


「は〜い! お兄さんと猫ちゃん2匹ですね! ではこちらの3人用に乗ってください!」


 乗り物に案内された、乗り物は特徴も無く、ただの四角の乗り物だった。


 モコとキキョウと一緒に乗り込むと、乗り物の形がみるみる変わっていき、最後にはふわふわの猫の形になった。

 猫の形をとる乗り物は、すごく柔らかく、毛並みまで再現されていた。

 純粋にすごいなぁと思っていると


「では! 行ってらっしゃい!」


 という声とともに動き出す。

 ガタンゴトンと左右に揺れながら、上にいくのが分かる。

 結構上まで上りきり、一時停止する。


 停止したところから街が一望できる、色々な形の建物、乗り物、嫌な思い出のある壁、大きな魚、全てが見える。綺麗だなぁ。


 モコとキキョウはまたも魚を眺めていた、僕はその光景を眺めていると、いきなりジェットコースターが急降下する!


 もう速いなんてもんじゃない、もう怖すぎて周りがゆっくりに見えるくらいだ!

 速い速い! 多分この街で乗った物の中で一番速い! けど楽しい!!


 しかし、そんな楽しい思いとは裏腹に、気がついたらジェットコースターは終わっていた。


「楽しかったね! モコ! キキョウ!」

「にゃん!」

「・・・にゃ」


 モコは楽しかったらしい、キキョウもちょっと楽しかったみたいだ、多分色々なものに乗って慣れたんだろう。楽しそうで良かった良かった。


 まだまだ時間がある! 朝になるまではこの街を堪能して、明日の朝には出発だ!

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