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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
2章 冒険都市ロリング
39/80

38話 開店

 朝になり、オンバインさんのお店へ向かうと、オンバインさんが中でソワソワしながら、うろちょろしていた。


「ひなたぁ、こんな緊張したのは、この店を初めてオープンした時以来だ」


 どうやら緊張していたらしい。

 オンバインさんでも緊張するんだなぁ。

 でもそれはそうか、緊張しない人なんていないか。


「さて! ヒナタ、猫達、頼むぞ」

「任せてください! あとモコとキキョウです」

「そうか! モコとキキョウも頼むぞ!」

「にゃん!」

「みゃん!」

「さぁ開店だ!」

 

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 ※ここからは、別視点になります。


 俺の名前はバン!

 Cランクパーティ冒険者として、まぁまぁ強い方の冒険者だと、自分で自負している。

 今回は、冒険の息抜きをするために、仲間たちと冒険都市ロリングにやってきた!


 数時間遊んで分かった、時間が経つのが早いくらい面白い、あっちいって、そっちいって、全てが面白い!


 次は何に乗ろうかとパーティメンバーと話していると・・・


「そこの冒険者のお兄さん! お姉さん!」


 呼び止められ振り向くと、オッドアイの女? いや男が、鎧に身を包んだ人を数人連れて立っていた。

 俺は、何かしてしまったのかと思った。

 けど何もした覚えがないので、要件を聞いてみる。


「なんですか?」

「お兄さん! お姉さん! せっかく冒険都市に来たんだから、武器、防具を新調していきませんか!?」


 悪いことをした訳ではなく、ただの客引きだった。

 そうだなぁ、この防具と武器も結構前に買ったやつだけど、そんなにいい物があるのかな? ちょっと話を聞いてみるか。


「そんなにいい物があるのか?」

「もちろん! あります! 今、僕の後ろにある、この鎧! 見てくださいこの出来!」


 確かによく見ると、鎧は素晴らしいの一言に尽きるほど、いい物だった。


「この鎧なら、こんなのに噛みつかれても大丈夫!」


 と男の腕から先が、巨大な蛇の頭になり、鎧に噛み付いた。

 けれど鎧には傷1つ付いていない。

 しかしなんだ今の魔法? いや魔法じゃない、魔力の感じがしなかった。すげぇな冒険都市。


「こんなのにも! 襲われても大丈夫でしょう!」


 と次は腕が、ドラゴンの頭になり、鎧に青色の猛火を放っている。

 鎧はちょっと焦げているが、あれほどの火を耐えられるだけでも凄い。

 今のも魔法ではなかった、しかし火からは魔力を感じた。魔力を感じたということは、この男があれほどの魔法を放てる程の実力があるということ。


「もしかしたら! こんな奴もいるかもしれない!」


 次は、水で作り出した、龍のような物が鎧に襲いかかる。

 またも鎧に傷は付いていない。

 しかも、水魔法をこの精度で扱える人はそういない、きっと元魔法学校の先生かなんかだろう。


 周りには、見世物(みせもの)だと思って、見物している人も結構いる。


「どうですか?」


 その後は、パーティメンバーと話し合い、あんな芸当が出来る人なら付いていっても良いという事になった。


「ちょうど、鎧も新調したいと思っていたところだ、案内してもらえるか?」

「もちろん!」


「ちょっと兄ちゃん! 俺も案内してもらっても良いか?」


 と先程の見物していた、一人の男がオッドアイの人に話しかける。


「私も良いかしら?」


 そして、もう1人。


「俺も連れてってくれよ!」「我も案内してもらおう!」


 また1人と、見物していた人達が、オッドアイの男について行く。


 お店に着くと、外から見える、圧倒的存在感を放つ、刀が2本。

 怖いくらいのオーラだ。


 中に入ると、武器は見やすく整頓されていて、どこに何があるのかが分かりやすい。


「にゃん!」「みゃん!」


 猫2匹がお出迎えしてくれる。


「きゃー! 可愛い〜!」


 猫たちがすぐに女性達に囲まれる、俺だって触りたいのに・・・


 とりあえず、鎧と武器を見てみよう!

 鎧と武器は、素晴らしい出来なのに関わらず、意外とお買い求めやすい値段だった。


 例えばこの大剣、恐らく鬼鉄鋼(きてっこう)を使っているだろう、紫色の刀身がその出来を表している。禍々しい程の出来だ。


 そしてこっちの鎧に至っては、キンカクタウロスの皮を使っている、所々に光る金色色(こんじきいろ)が特徴的だ。もちろん出来もすごくいい。はずなのに他のお店より大分安い値段になっている。


 そしてパーティメンバーの買い物を終えて、外に出る。外には中に入り切らなかった人達が並んでいる。

 早い時間に来れて俺たちはラッキーだった。


 結局、俺は鎧と買う予定のなかった短剣を買ってしまった。

 しかし、いつものお店で買うより結構安く済んだ。

 猫もふわふわで可愛かったなぁ。どっちの猫も甲乙つけがたい程に可愛かった。 


 恐らくこの店はオープンしたてで、セールをしているのだろう。

 これから噂が広がって、どんどん人気になっていくんだろうなぁと思った。







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