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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
2章 冒険都市ロリング
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30話 ロリングの冒険者ギルド

 ほんとにどこを見ても、楽しそうに遊んでいる人が目に入る。


 でも冒険者ギルドとかないのかな?

 モコとキキョウが倒した、魔物とかを売らないとアイテムボックスがパンパンだ。


 どこにあるのかな〜と周りをキョロキョロする、ほんとに色々なものがあるなここは


「えいえいえい! そこのオッドアイの兄ちゃん! キョロキョロしてどうした! 」


 と僕に話しかけてくる赤髪で目元に傷がある怖い男の人がいるが、オッドアイ?


 ・・・そういえば、猫カラコンで今はオッドアイという事を忘れていた。


「おい! 兄ちゃん! 大丈夫か?」

「あ、あぁすみません」


 赤髪の男が心配してきてくれた、案外良い人なのかもしれない。


「なんで謝るんだよ、変な兄ちゃんだな! ガッハッハッ!」


 いや笑い方怖いなこの人。


「でどうしたんだ! 兄ちゃん!」

「冒険者ギルドに行きたいんですけど、どこにあるんですか?」

「なるほどな! いいぜ! 案内してやる付いてきな!」

「ありがとうございます!」


 と赤髪の男について行くと、何も無いレンガの壁の前で立ち止まった。


「よし! ここだ!」

「え? 何も無いですよ?」

「まぁ見てろって! それともうちょいこっち来い!」

「はい? モコ、キキョウおいで」

「にゃ」

「みゃ」


 赤髪の男がレンガの壁の一部を押すと、地面がいきなり消える。


「え?」「にゃ?」「みゃ?」

「ハッハー! 身を構えろよ! 楽しい楽しい滑り台だ!」

「えー!?」「ぎにゃー!」「・・・」


 地面がいきなり消えたと思ったら、滑り台のように地面の中を滑らされる!


 正直言うとめっちゃ楽しい!


「お? 兄ちゃん楽しそうな顔をしてるな!」

「はい! めっちゃ楽しいです!」

「そりゃよかった、だがそろそろ着くぞ!」


 恐らく結構長い滑り台のはずなのに、短く感じた。

 もう終わりなのか。

 たしかに奥に光が見えてきた。


 え? やばいやばい! このスピードで放り出されるのはやばい!


『ぼふんっ』『ぼふんっ』『ぽふ』『ぱふ』


 柔らかいクッションが敷き詰められていた。なんだこの柔らかさは! 大きいマシュマロ・・・いやそれよりもふわふわだ!

 逆に立てないレベルのふわふわ!


「おつかれ! そしてようこそ! ロリングの冒険者ギルドへ!」


 おつかれと手を伸ばされ、何とか硬い床にたどり着いた。


 視線をあげると、洞窟の中のようだけど、ライトが吊るしてあり、お酒? が流れている滝が中央にあった。


 そういえば、モコとキキョウはどこだろうと、後ろを見てみると、クッションに2匹の猫の後ろ足だけ見えた。


「モコー!! キキョウー!!」


 と何とかクッションから引き上げると、モコは満足気な顔をしているが、キキョウは涙目になっている。


「キキョウ、大丈夫?」

「みゃぁお・・・」


 と自分に擦り寄り抱っこを要求される。

 可愛い! こんな可愛く要求されたらもちろん抱っこするに決まっている!


 キキョウを抱っこすると、顔を服になすり付けてくる。

 え? デレキキョウ可愛いなぁ!


「申し訳ないことをしたな!」

「いえいえ、でも凄いですね!」

「当たり前よ! ここは冒険都市ロリング! 他にも色んな隠し扉とか、隠し○○があるから楽しんでけよ! 受付はあっちだ!」

「はい! ありがとうございます! 僕の名前はヒナタ、こっちはモコとキキョウです!」

「おぉ! 俺はジャンセル! よろしくな!」

「はい! よろしくお願いします!」


 ジャンセルさんに言われた、受付の方へ行くとドワーフのお姉さんが受付してくれる。


「御用はなんですか?」

「あの、魔物の買取をお願いしたいんですけど」

「はい、数はどのくらいですか?」

「え〜っと、いっぱい?」

「・・・あちらの机に乗りますか?」


 と指を刺された方向には、標準よりちょっと大きいくらいの丸テーブルがあった。

 もちろん乗り切らない。


「いや、乗り切らないですね」

「分かりました、ではあちらの受付へお進み下さい」

「はい」


 案内された受付に行くと、耳が尖った金髪の色白イケメンの人がいた。

 もしかしてこれがエルフ? かっこいい人だなぁ。


「あの〜何か顔についてますか?」

「い、いえ、エルフを見たのが初めてだったので」

「あ〜僕はエルフじゃないですよ」

「え!?」


 声が出てしまった。エルフじゃないならすごい失礼をしてしまった。


「す、すみません」

「いえいえ、よくある間違いです、僕はリンガル族っていうエルフ族の親戚なんです、だから間違いではないんですよ」


 とこちらのフォローまでしてくれる、これがイケメンか・・・


「改めて、御用はなんですか?」

「あの、魔物の買取をお願いしたいんですけど」

「分かりました、ではこちらで出してもらっても大丈夫ですか?」


 と結構大きなテーブルの前に案内される。

 これなら乗り切りそうだ。


 魔物をアイテムボックスから次々と出していくと、イケメンさんがぽかんとした様な顔をする。そんな顔をしてもイケメンだ!


「こ、こちら全部倒したんですか? 凄いですね!」

「いえ、こっちのモコとキキョウが倒してくれたんです!」

「へぇ〜! 見かけによらず強いんですね! さすがにこの量は一日で終わらないので、このカードを持って、明日の昼頃にまたお越しください!」


 カードを渡される。ガラス板のようだが、青白く光っていて、所々キラキラしている。


「はい! じゃあまた明日来ます!」


 と受付を後にする。

 が後ろに見ると、先程のイケメンが顔に似合わず、次々と魔物を解体している。すげぇ。


 よし! アイテムボックスの中も出したし! 遊ぶぞー!!


「モコ! キキョウ! 遊ぶよ!」

「にゃん!」

「・・・・・・みゃ」


 キキョウは無理かも・・・


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