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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
2章 冒険都市ロリング
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26話 森の賢人

「チュンチュン」


 鳥の声が聞こえ、目が覚めた、いつの間にか眠ってしまっていたようだ。


 ん?何か身体の両サイドがモフモフしてる。

 寝袋を覗くと、モコとキキョウが中に入っていた。


 可愛い、可愛すぎる! そして暖かい! 最高だなこれは!


 しかしキキョウが起きてしまった、そして寝袋から出ていく。


「・・・みゃ」


 え? 覗かれて恥ずかしかったのかな? 可愛いヤツめ!

 

 それにしてもモコよ、そろそろ起きてもらってもいいですか?


「モコ? モコ? 」


 と呼ぶと、寝袋の中から眠そうな目をこちらに向けて、返事をしてくれる。


「に“ゃ“〜」


 可愛いなぁ。

 さて! まずは朝ごはんの準備をしよう!


 アイテムボックスの中から猫たちには昨日とは別の味の猫缶を皿に準備して、僕はこの保存食のパンと缶のスープを食べる。


 モコとキキョウは美味しそうに食べている、やはり猫缶は美味しいみたいだ。

 ちなみに僕の方のパンは、硬いパンだが、噛めば噛むほど甘くなる、スープは開けた瞬間に何故か湯気が出ていて温かかった。寒い朝に温かい物を食べるだけでも美味しいと感じた。味はトマトスープ? みたいだった。


 食事をし終わったあとは、テントを片付ける、手順は簡単でまたもボタンを押すだけだった。


 片付けも済んだので、アイテムボックスからサバイバルブックを取り出す。


「モコ、キキョウ、行くよ!」

「にゃん」

「みゃ」


 そういえばロリングまで何日かかるんだろうか?


「サフィちゃん、ロリングまではあと何日で着く?」

「はい、このペースですとあと15日間掛かる計算です。」

「え!? 食料足りないかも・・・どうしよう」


 正直、1週間もすれば着くと思っていた。

 そうだ! モコにまた乗せてもらおう!


「モコ、背中に乗せてもらってもいいか?」

「にゃん!」


 モコは、変身して屈んでくれる。


「がう!」

「ありがとうモコ!」


 背中に乗ると、野性味溢れる匂いに包まれる。いいなぁこれ、ふわふわで乗りやすいし、これからもこういうスタイルでモコに頼もう!


「キキョウは・・・大丈夫そうだね」


 キキョウはいつの間にか、変身していた、いいなぁ、そっちも乗りたいなぁ。次乗せてくれるかなぁ?


「がう!」

「おう、そうだな、行こう!」

「がう!」

「がぉ」


 モコは走り出すと、すぐにスピードが乗った。


 前にも1回乗ったことがあるが、やはり速い、風にでもなったような気分だ!

 キキョウもちゃんと後ろから付いてくる、キキョウの毛並みが、木漏れ日に照らされとても綺麗だ。


「グルルルル」


 モコが唸りだした、どうやらキキョウばかり見ていたのが気になったらしい。


「モコも可愛いよ!」

「がう! フン!」

「がぉ??」


 うんうん、モコも可愛い。


 しかし速いな、これなら、3日も掛からない気がする!

 ――――――――――――――――――――――――

 だいぶ走っただろうか、そろそろお昼の時間だ!


「モコ、キキョウ、お昼にするよ!」

「がう!」

「がぉ」


 というとモコたちは徐々にスピードを落としてくれる。


 僕がモコの背中から降りる。


「ガル!!」


 とキキョウがいきなり唸る、何かあったのかとビックリして見ると、鹿を咥えたキキョウがいた!


「キ、キキョウどうするのそれ?」

「がぉ?」


 と言いながら僕の目の前に鹿を置く。

 え? もしかして僕が捌くのかな?


 ・・・まぁやってみるか! 確かサバイバルブックに解体のページがあった気がする。

 サバイバルブックを開いて解体の方法を見る。


 ・・・ よく分からないが見ながらやってみるか!

 アイテムボックスからカール商会で一応買っていた、解体用のナイフを取り出す。


「え〜と、まずはここにナイフを入れる?」


 結構力を入れないと、ナイフが入らない。


「次は、ここか? ここを〜こう・・・」

「違う違う、もっと上ですよ」

「あ、ありがとうございます」


 優しい人が指を指して教えてくれた。


 ん? 人? こんな森の中で?


「え?」

「え?」


 とそちらを見ると、・・・こちらを見てくる・・・ゴリラ?


「ええええ!?!?」

「グルル!!」

「ガルル!!」


 モコとキキョウも臨戦態勢を取る。

 ここまでモコとキキョウが気づかなかったのは初めてだ。


「ちょっと待ってくださいよ、こちらに戦う意思はありません!」


 喋るゴリラだ! しかも口調が丁寧なゴリラだ! 

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