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愛する猫と異世界へ  作者: 絵濡亥 家尾
1章 異世界で初めての街
10/80

10話 冒険者ギルド

 さぁ! 異世界で初めての朝だ!


 でもまずは顔を洗いたいな、そういえばニールちゃんが火と水の適性があると言っていたな、じゃあ水を出せるのでは?

 思い立ったが吉日だ! 早速やってみよう。


 でも待てよ? ここで水を使ったら、床がベチャベチャになってしまう。

 ということで宿屋の女将さんに桶のような物を借りてきました〜

 後はカール商会で買ったタオルをアイテムボックスから出して〜っとよし準備完了!


 で水の魔法ってどうやって使うんだ? アイテムボックスはカールに教えてもらったから出来たが、どうしよう。


 そんな時のニールちゃん!!

 どうやって呼べばいいんだろう。心の中で叫べば来てくれるのかなぁ?


『教えて〜ニールちゃん!』

『現在ニールちゃんは、仮眠中だにゃ、勝手に解決するにゃ』


 仮眠中だと・・・!? 絶対ファッションショーのせいだな。


 しょうがない1人で考えるとしよう。

 とりあえず、こういうのだとイメージが大事だって聞いた事がある。


 水のイメージ・・・水・・・水水水出ない!


 というか水って何? 形あるようで無いよな、、、、

 元の世界で水って言ったら・・・蛇口? まぁ変だがやってみるだけの価値はありそうだ。


 指を蛇口に見立てて水をイメージする。


 《ジャー!》


 と勢いよく水が指から出てきた。「おー」と感心していたが、桶から溢れそうになる。


 急いで水のイメージをやめると水は止まった。

 少々ださいがまぁいいだろう。


 顔を洗い上げて、タオルに水を含ませて体を拭く。そういえばこの世界にはお風呂はあるのだろうか? 見た限りこの宿にはなかったな。

 そうだ! 今日はお風呂を探すことにしよう。


「にゃおん〜〜」


 お?モコが起きた。


「おはようモコ」

「にゃん」


 モコと一緒に昨日説明された、宿の食堂へ行くとすでにカールとアイちゃんが居た。


「ヒナタさんこっち! こっち!」


 カールが手招きをしている。


「カール、アイちゃんおはよう」

「にゃおん」

「ヒナタさんおはよう」

「お、おはようございます」


 朝の挨拶を済ませて雑談をしていると食事が運ばれてきた。

 メニューはビスケットのようなものに、ジャム、野菜たっぷりスープだった。ジャムはりんごのようなぶどうのような甘いものだった。サッパリしていて美味しい。

 モコには別のメニューをお願いしたら、少し時間が経ってから小魚にあんかけが乗ったものがでてきた。

 モコも満足そうに食べていたので良かった。


「ヒナタさんは今日は何をするおつもりです?」

「今日はお風呂を探そうかと思ってたんですよ、何か知りません?」


 カールはちょっと悩む素振りを見せると、すぐに返事を返してきた。


「お風呂ですか? お風呂・・・・・・恐らくここら辺にはありませんよ?」


 なんとここら辺にお風呂無いという。


 詳しく聞いてみると、お風呂に入るのは王族や貴族だけらしく、温泉のような物も“この国”にはないらしい。


「そういえばヒナタさん、マッドウルフの魔石を持ってましたよね? 冒険者ギルドに売りに行ってみてはどうでしょう?」

「冒険者ギルドですか? 」

「はい、冒険者ギルドは魔石の買取、魔物の解体などもやってますよ。」


 なるほど冒険者ギルドか・・・王道だ!


「なら今日は冒険者ギルドに行ってきます」

「では私たちは商会の仕事があるので、失礼します。」

「し、し、失礼します」


 じゃあ冒険者ギルドに行こう!

 あ! そういえば冒険者ギルドの場所を聞くのを忘れてた・・・


 そうだ!いかにも冒険者の見た目をしている、あの人について行けば着くのでは?


 そうこう考えて冒険者の見た目をしているお兄さんについて行くと、いかにもな建物に入っていった。


 看板の字は読めないが看板の形が剣に盾に杖、いかにも冒険者っぽい。

 しかし入るのが怖い、絡まれないだろうか、と心配事を考えているうちにモコが先に入ってしまった。


「モコ、モコちょっと待って!」


 勢いとともに扉を開けたことを後悔した。中にいる人達の目線を釘付けにしていたのだ。


 モコが!


「可愛いでちゅね〜」「ちょっとそこどいてよ」「私も見たい」「おい! 俺にも見せてくれ!」「はぁ、はぁ、ちゅーしてもいいかい?」


 男と女が半分半分ってとこだろうか、しかし最後のやつは明らかに漢の声をしていた。みんな可愛さに飢えているのだろうか?

 まぁモコが可愛いのは当たり前だが!


 モコが俺の足元に帰ってくると冒険者達が話しかけてくる。


「それアンタの従魔か可愛いな!」「今度触らせてくれよ!」「大事にされてんだな」「君が主か・・・ちゅーしてもいいかい?」


 どうやら冒険者はいい人ばかりのようだ、最後のやつ以外。


「ところで兄ちゃん随分初々しい様子だな、ギルドにクエスト発注かい?」

「いえ魔石を売りに来たんです」

「あーなるほど、ならあっちの受付に行くといい」

「ありがとうございます!」

「俺の名前はトール覚えておいておくれよ!」

「僕はヒナタって言います!」


 トールと名乗る人は金髪で強面だが、やはり優しい人だった!

 言われた通りの受付に行くと、ショートカットで青色の髪をしたお姉さんが対応してくれた。


「今日はどのような御用ですか?」

「魔石を買い取って貰いたいんですけど」

「はい、では魔石を提示して貰えますか?」


 アイテムボックスからマッドウルフの魔石を9つ出す。


「はい、確かにマッドウルフですね。9つ合わせて金貨4枚と銀貨5枚になります。」


 日本円で4万5千円になった。

 まだお金はあるが、収入がない。だからここでの臨時収入はありがたい。


「ところで冒険者登録はしていきますか?」


 受付のお姉さんに聞かれた。でも冒険者って実際に何するか分からない。


「冒険者になると何かあるんですか?」

「ギルドから出されるクエストを受けることが出来ます。さらにギルドカードは身分の証明になり、どこの国でも身分の証明を出来ます。

 さらにギルドにはランクがあるのですが高ランクになると、様々な待遇を得ることができます。ちなみにランクはF〜Sまであります。」


 なるほど、身分の証明になるのか。確かにどこの国でも身分の証明になるのはありがたいな。


「じゃあ作らせてもらいます」

「はい、ではこちらの石版に手を当ててもらってもよろしいですか?」


 石版に手を当てると、石版が光る。


「もう結構ですよ、ギルドカードを発行しますので、お名前とご職業をお願いします。」

「ヒナタと言います、職業は・・・テイマーです・・・」

「はい、ヒナタさんでテイマーですね。ではこちらがギルドカードになります。紛失時の再発行には手数料がかかりますのでお気をつけて。」


 渡されたギルドカードにはランクと職業と名前が書かれていた。


 さて用事は済んだしモコを連れて帰ろう。


 モコはいつの間にか受付のお姉さん達に囲まれていた。


「モコ〜帰るよ〜」


 そう呼ぶとモコはすぐに足元に帰ってくる。

 受付のお姉さん達は寂しそうにしているが僕もモコが居ないと寂しい。

 ギルドを出る時


「じゃあな兄ちゃん!」「猫ちゃんまたね〜」


 などの声が聞こえてくる。想像以上にフレンドリーだった。


 そして冒険者ギルドを後に・・・したかった。


「ちょっとそこのお兄さん! 待ってもらってもいいかな?」







また夜遅くに失礼しますm(*_ _)m

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