第40話 昇り龍⑮
どうも、ベニテングダケです。
「やっぱ、真正面から見たらでっけぇなぁ……」
「おや、今になって怖気付きましたか?」
「いいや、逆に火が付いてきたぜ」
「そうですか……」
「まずはお前から処理する!」
ドラゴンを無視して青年の方に襲いかかる。
「私を先に倒してドラゴンに一点集中しようとする考え方ですね……ま、避けますけどね」
「避けたか……でももう一丁!」
「おっと、これは……馬鹿げた身体能力ですねっ!」
「お前も避けてるから同じだ!」
『毒魔法 ポイズンバレット!』
「毒ですか……」
「え?」
青年は、毒を避けることなくそのまま突っ立って当たっていた。
「私、何故か毒が効かないんですよね」
「はぁ?」
「ほら、私だけに注意を向けていたら……」
『グォォォォォ!!』
「なっ!」
ドラゴンが後ろから襲いかかってくる。
「うーん、避けられましたか……やっぱり、音が大きいので避けやすいのかねぇ」
「オラァッ!」
「うん、弱い弱い、よくそれでここまで生き残れたね」
不味いな……相手には毒が効かないし、俺の攻撃は通用していない。しかもあれを使おうにも一撃か動けなくする保証が無ければ打てない。
「にしても、あのドラゴンが厄介すぎる……」
アイツは恐らく決定的な一打は持っているだろうが、普通の攻撃はあまり強くない。
「でも、ドラゴンとコンビを組むことで恐ろしいぐらいにやりにくくなってる」
多分、持久戦だと精霊樹の液を持っていても負けるだろう。
『グォォォォォ!!』
「にしても……あのドラゴン、なにか変だな」
言葉で言い表せない違和感がある。
『グォォォォォ!!』
「なんだ……?」
「おや、考え事をしていたら攻撃されるって分からないのですか?」
「んなっ!」
やべ、矢!
「ぐふっ……あー、やらかした」
『回復まほ「させませんよ?」うわっ!』
スーラが吹き飛ばされてる。
あー、痛てぇなぁ……いくら痛覚に制限がかかってるとしても流石にお腹に矢が刺さったら痛てぇよな。
「現実じゃ……こんなこと、出来ねぇけど……!」
お腹に刺さった矢を掴む。
「やってやるよ」
思いっきり矢を抜く。
「がぁぁぁぁぁぁぁあああ!」
「それ、絶対に痛いと思うんだけどなぁ」
やってやった。
「はは、痛みを何故か感じねぇ」
アドレナリンがドバドバ出てる気がする。
『だ、大丈夫ですか?』
「ヒャハハ!大丈夫だぜぇ……さあ、第2ラウンドの始まりだぁ!」
『さ、サナが……』
「本当に……馬鹿げてるねぇ」
さあ、行くか。
何も考えず、ただ、本能でなぁ!
遅くなって本当にごめんなさい。




