第30話 昇り龍⑤
どうも、ベニテングダケです。
「暗いなぁ」
洞窟の中はやっぱり暗かった。
「マップには……敵はいないな」
アイテムのおかげで近距離にいる敵のことは5分間なら位置がわかるようになった。
「先々進まないと効果が切れちゃうからな、どんどん進んでいこう」
周りには装飾も鉱物もなく、少しの松明だけしかない。
「この先に何も無かったらだいぶメンタルに来るぞ」
まあ、松明がある時点で何かあるとは思うのだけどな。
『あの先になにか見えないですか?』
「ん?……ここからじゃ見えないな、もう少し近づいてみるか」
洞窟の中に松明があると言っても効果は微々たる物で、先はほぼ見えない。
「もう少し松明と松明の間を狭くしてくれねぇかなぁ、全然見えねぇんだよ」
松明に照らされていない壁に来た。
「これは……?」
洞窟に不自然な赤い出っ張りがあり……いや、これボタンじゃねぇか。
「流石にあからさますぎるだろ、先はまだあるし、押さないで行くか」
『なにこれー!』
ポチッ
「あ」
ゴゴゴゴゴゴ
「ちょっ!スーラ何押してんの!?」
「これヤバいやつだろ!すごい地響き鳴ってるぞ!」
『だって何か分からなかったもん!』
「だからって押すなぁぁ!」
ゴゴゴゴ………
『止まりましたね』
「ええ?こんな音鳴ってて何も起こらないとかある?」
『何も無かったから押しても良かったじゃん!』
「いや、そんなの分かんねぇよ!」
まあいいや、何も無かったし進むか。
「押しても何も無かったし先に進むぞ」
足を一歩前に踏み出す。
「あれ?床を踏んだ感覚がな………」
床が無いぞ!ちょ、落ちる!
「うわぁぁぁぁ!」
やっぱり何かあったじゃねぇかぁぁ!
ヒューン
ドサッ
「痛ってぇ!」
ここ何処だよ……あれ?俺が落ちてきた穴が塞がってる?
「か、帰れない……」
スーラとライムは何処だ?
「いないな……上か」
どうするんだよこれ……帰れないぞ。
「周りに何かないか?……道か」
この道を進むしかないのか?
「進めれる所はここしか無いしな……元の所に戻るためにこの道を進むしかねぇか」
スーラとライムはいない……己の実力だけで進むしかない。
「絶対帰ってみせる」
結構回復してきたよ。




