悪夢に淡い希望を抱いて③
どうも、ベニテングダケです。
何回死んだ?もう数えられないぐらい死んでそうだが、俺を囲っているモンスターはどく気配がない。
『はははっ!』
アイツは笑ってばっかだし、何なんだろうな。
「うがっ!」
また死んだ、今度はワイルドラビットに蹴られたか、もう、死んでもなにも感情が湧かなくなってきたな、確か、このゲーム痛覚設定が現実の10%位だったな。
「ゴボボボ!」
今度はスライムか、あー、何もしたく無くなってきたな。もう早く終わってくれ。
『それでいいの?』
なんだ?今の声、それでいいのって、この状況で何か出来る方が凄いだろ。
『諦めるの?』
諦めるしかないだろ、俺一人VSモンスターの大群+ボスだぞ、こちとら近距離武器のよく分からない杖一本だけだぞ、無理だろ。
『"仲間"が戦ってるよ?』
仲間?俺に仲間っていたっけな?仲間、分からんな、考えると頭が痛くなってくる。
『きっと全員死ぬよ?』
だからわかんねぇんだって、誰なんだよ。
『あの子も必死にあなたを信じて抵抗してるよ?』
『もうすぐ飲み込まれちゃうよ?』
あの子って何だよ、てか、お前は誰だよまず。こっちは死にながら話してるんだよ、姿くらい見せてくれよ。
『違和感を感じないの?』
へ?
『あなたは最初からその"杖"を持っていたの?』
いや、確か、俺の最初の武器は"弓"だったはずじゃ?
『その杖を、なんであなたが持ってるの?』
いや、そんなの金を貯めて買ったに決まってるだろ。盗んだりとかして盗った訳では無いからな?
『弓と体術で、そんなに性能が高い杖が短い期間で買えるほど稼げるの?』
『あなた一人で、あなたが今背負っている罪位のモンスターが狩れるの?』
は?なに いってんだよ。おれは ずっとひとりじゃ?
『えっとね!僕ね!お兄さんの"仲間"に入れて欲しいんだ!』
あたまがいたい。のうがわれそうだ。
『その杖、防具、今のあなたのステータス、全て、1人じゃ成し遂げられなかった』
『仲間がいたから、今のあなたに繋がった』
ああ、そうだ、そうだ、忘れていた。
俺一人で、何が出来る?
大してステータスが高くない、技術もないのに何勝手に自分一人だけの功績にしてるんだ?自惚れんなよ。
気づけば頭の痛みも治まってきたな。
『今なら、わかるでしょ?』
ああ、アイツがいっぱい殺ってくれたおかげで、まだ余裕はある。
ごめんな、忘れていたよ。もう、忘れない。
だから、力を貸してくれ。
「スーラ!」
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『ここ、どこ?』
暗くて良く見えないよぉ、サナはどこなの?
『サナー!いたら返事してー!』
何も返ってこない、静寂しか残らない。
『サナー!ってこれなに?』
キラキラとしたものだ、スーラは思わず触れてしまう。
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『なあ、お前さんよ、大きくなったら何がしたい?』
どこかの森の老いたモノが言う。
『この世界を探検してみたいな!』
『そうか』
『世界の果てを見てみるんだ!みんなが見た事ない景色を見て、これをみんなに伝えるんだ!』
『ええ心がけじゃのう』
『じゃが、よく聞いとけ、この世界は思いもしないことで溢れてる、危険な事だったり、ひょんな事で死んでしまうかもしれん』
『よくわかんないー!』
『まあまあ、簡単に言うとな?、命は1つだけじゃ、だから、安全に行動をするのじゃ』
『わかったー!』
『約束じゃぞ?』
『うん!』
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『懐かしい記憶だけど、なんでこんなところで思い出すのかな?』
『早く??のところに行かなくちゃ』
『あれ?誰のところに行くんだっけ?』
『サ、サ、サ、うーん、出てこないよー!』
おかしいよ、絶対に忘れられない記憶を忘れちゃってる。
『どうしよう!』
耐えるしかないのかな?
『サ、サ、サ、サ!』
絶対に忘れてなるもんか!
『サ、サ、サ』
あれ?僕ってなんだろ?
でも、絶対に忘れちゃいけない事があるのはわかる。
耐える、耐える、耐える。
何分?もしくは何時間たっただろうか。
まだ、覚えてやる。
まだ、まだだ!
すると、真っ暗だった空間に光が現れる。
『あれはなんだろう、優しい感じがする』
『スーラ!』
『!!』
あれに、入らなきゃ!
スーラは光に飛び込んだ。
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柔らかい何かが飛び込んできた、新鮮で、懐かしくて、嬉しい感情が湧き出る。
モンスター達は光に怯え少し離れたところにいる。
「スーラ!」
『さなぁ!忘れちゃうかと思ったよぉ!』
『バカな、私の術式は完璧だったはずじゃ!?』
『主の"遺品"を継承する者よ』
「なんだ?」
『かしこまっても、仕方がないですね、もう時間が無いです』
『あなた達には罪があります、だけど、その罪は1人で背負うモノではない。でも、あれは全てを1人に押し付けました。』
『お前は私に何を言っているのだ!』
『あなた達?』
「はい?」
『なに?』
『あなた達に、これを預けます』
そう言って、姿を現した何か神々しい鳥みたいなのが、俺とスーラに黒いふよふよした何かを渡してきて、それは、俺たちの体の中に入っていった。
『これで、頑張ってください』
「いや、これが何なのか教えてよ!」
『いつか、私があなたの従魔となる時が来るまで…』
消えた、なんも言わずに消えた。
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称号獲得
「反逆者」
上に立つ者への特攻を得る、上に立つ者からの攻撃の耐性が付く。
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「なんだこれ、でも、何故か体が凄い動きやすくなってる」
『スーラも!』
『なんなんだよ、こんな展開はあるわけないだろ?全て踏み潰してやれ!』
モンスターの大群が俺たちに迫ってくる。
「スーラ、行けるよな?」
『うん!』
俺達も走り出す。
2対大群、他者から見ればどちらが勝つなんて一目瞭然だったが、この二人は違う。
大ピンチを乗り越えた先には、大チャンスが来るだろ?
残機 残り72
今日もここでおしまい。
気長に見てってね。
明日の5時に投稿です。
ポイントお願いします!




