第72話 手からビームが出た件
「行くぞ、怪獣!!」
アンジェラはモンスターだと突っ込みを入れるがこの2足歩行かつ長い尻尾。
正に怪獣そのものではないか。怪獣タイプと呼称しよう。
この村へ来るまでは彼女と一緒にモンスターを狩りながら旅をしていた。
彼女と結婚してからは農作業の手伝いなどをしておりブランクはある。。
だが大切な人をを守るためだ。今一度戦おう。
4本の角を突き立てようとして放つ頭突きを避けると俺はクアドラトロンとがっぷり組合って腹に膝蹴りを見舞う。
敵の肋骨らしきものが砕ける音がして後ずさりした。
「ギシャァァァ!!」
クアドラトロンが咆哮を上げ尻尾を叩きつけに来たが俺はそれを受け止めむんずと掴む。そして勢いをつけぶん回しはじめる。
あれ、以前もこんなことがあった気が……
「うぇっ!?ちょ、アンジェラあれって4年前の……!!」
「ヤバイヤバイヤバイッ!!確かあの時って……」
「そうですよ、確か同じタイプの魔獣相手に目を回してすっぽ抜けましたよ!!」
あれ、4年前?
何を言って……何だか目が回ってきた気が……
「ああ、ちょっと無理、かも……」
「ナナシさんっ!あなたって人はいつまで経ってもーーー!!」
「うぇっ!?や、ヤバイ!!」
「全員退避―――っ!!」
俺の手からすっぽ抜けたクアドラトロンが飛び出し地面に叩きつけられた。
そうだ、前にもあった。俺は知っている。
アンジェラと一緒に居る彼女らを……
瞬間、俺の右腕が淡い緑の光を放つ。
俺の中にかかっていた靄が少しずつ晴れていく。
そうだ、彼女たちは俺の仲間……そして俺の名前は………
「これは……そうだ。そしてこの腕には……」
淡い光は腕を包み込み手甲へと変化した。
「力が宿っている。大事な人を守るための力が!!」
「あれはあたしとリゼットが贈った!!」
「お兄さんと同化してしまった手甲。『バルバトスの憤怒』の呪いが埋め込まれていた手甲だよ!!」
「リゼット。ちょっとその辺後で詳しく説明してもらうからね!!」
そうだ。これは絆の証。
アンジェラの腕かららせん状のエネルギーが俺の手甲目掛けて奔り巻き付く
手甲の中央に埋め込まれた宝玉が青い輝きを放ちエネルギーが収束されていくのを感じた。
「これは、わかるぞ。間違いなく俺の必殺技的な何かだ」
そうだ、名前を、名前を考えなければ……ああヤバイ、もうそろそろ発射されてしまいそうではないか。ていうか何だか凄くいけないことをしている感覚が……じゃなくて!!
ええと、ええと……
「ナナシィィ、ビィィィィィィィムッ!!」
急遽命名されたナナシビームが起き上がったクアドラトロンに着弾。
その腹に大穴を開けた。
「「「ダサッ!!!」」」
皆がそろって叫んだ。
だって時間が無かったのだから……
かくして炸裂したナナシビームによりクアドラトロンはゆっくりと倒れこみ動きを止めた。
そして……俺はかつての仲間たちと向き合うことになった。




