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Risk one's life  作者: 熊取
2/3

The first world Exorcism


この小説の元は前に一度他サイトに載せたことのあるものですが、大幅な手直しが入っています。


・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・

・・・

・・


青年は目覚めた。


そして、此処が何処だか考えようとしたが、直ぐに止めた。

何故なら、無意味だからだ。

例え此処が森に囲まれていてかなり怪しいところだとしても、来た事もない様な所のことなど誰にも分かりはしないからだ。

そう、分かりはしない・・・・・・・・・・・・・・来た事もない世界の事など。


もう此処は地球などでは無い、いや、それはまだ定かではないが遂さっきまでいた地球とは別の次元なのである。

この少年はあのよく分からない物の事を微塵も疑うことなく今の現状を受け入れようとしていた。

そして、何故信じられると言われたら直ぐに彼は言い切るだろう・・・・・・・・・・・・・・・勘・・・・・だと。




・・・・・・・・・・・どれぐらい眠っていたんだろう。

・・・それはいいか別に、其れはそうとこれからどうするかだな。

あいつ、・・・俺にホントに何も言わなかったからな。




彼はそう思った後に、一つ溜息をつくと起こしていた体を寝かせて仰向けの状態になり、寝転がって上を見上げると苦笑しながらポツポツと言い出した。



「ハハッ、・・・・・・・・この世界の空は綺麗だな。

本当に別の世界だったんだな。別に疑ってはいやしないけど・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・なんで、・・・・こんな。」


そして、段々と眠くなって来ていた時だった・・・・・・・・・・・・・・・・・・高い澄んだ声の女の子の声が聞こえて来た。


そして、直ぐに体を起こすと声のした方に走り出した。


そのスピードは常人のそれではない。

それどころかもう人間の域の擦れ擦れ位だろう。

何せ、彼の速さはオリンピック選手よりも上だったのだから。

それに、彼の走りの他との違いの一番は身のこなしにある。

どんなに早く走っても音が鳴る事もない。

その動きからは歴戦の覇者も思わせる。



彼は駆ける、駆ける、一心不乱にその子のもとへ。





いや、違う。

彼が向かう先にあるのは、彼の心を満たしてくれる。

何時もと違う変化という簡単ででも貴重な彼が何をしてでも得たいと望んだ事象そのものだった。





声の聞こえた場所には直ぐに辿り着いたが、彼はその時見た光景に少しの間魅入られることになった。



この時の光景はどのような経緯でこうゆう風になるのかは分からなかったが、今までに見た事もない様な筋肉質のゴリラと言うよりはどちらかと言うと熊に近い様な2m以上もの大きさの不細工な生き物とは対照的に、酷く華奢でか細い140cm程の小さな女の子?が向き合うように立っていて、熊の方は鼻息が荒くて落ち着きがなく今にも襲いかからんといった感じで、子供の方も落ち着きがないという点では共通しているが、こちらは熊とは違って興奮ではなく恐怖によるものだった。



そして、二人はお互いの方を向いたままの状態で緊張感はじょじょに高まっていく。

段々と熊の鼻息は荒くなっていき、少女の方は足の震えが速くなる。


カクッ、と不意に少女の膝が音もなく折れて地面に着いた。


その瞬間今まで荒く息をしていただけの熊が動き出した。


熊は一気に間を詰めると、もう駄目だと言わんばかりに頭を腕で抱えた少女目がけて上にあげた尖った爪のある右の腕を・・・・・・・・・振り下ろした。



ドカッッ!!


だが、突然動きだしたのは少女だけではなかった。

今まで物陰で気配を完全に消していた青年が熊が動き出すのとほぼ同時に動き出し、熊よりほんの若干早く辿り着くと、無防備な少女のお腹を蹴って吹っ飛ばした、熊の標的を変えて来た攻撃を少女が飛んで行った方向に跳躍してかわした。



吹き飛ばされた少女は思ったほどの衝撃では無かったが、それでも吹き飛ぶくらいなので無事で済むわけもなく、ゲホッ、ゲホッと息を吐いている。


彼はその子に近ずいて言った。


「腹、蹴ったりして悪かったな。だが、何も言わずにさっさと起きてどっかに行け、・・・・・・・・・・・悪いがアイツはおれが貰う。」


この時、彼の頭の中はあの異形の物を倒すという闘争本能でほとんどが満たされていたが、少女の蚊の鳴くような声をなんとか聞くことができた。




「済みません。」


たったこれだけの言葉だけを残して少女は森の中へと駆けていき、直ぐに見えなくなった。


何でこんな言葉を残したんだ・・・・・・・・・・・・・・・・そうか、・・・・・・・ククッ・・・・・・・・・・クククククッ、そうか、アイツは俺が殺されると思ったんだな。


アイツは、・・・・・・そんなに強いのか。




せいぜい楽しませてくれよ。







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