77。
ななじゅうなな。
僕は生まれた時からそう番号付られていた。
その数字に意味はない。
ただ、七十七番目にここに居たからそう付けられた。それだけ。
一番もいるし百番もいる。
そんなたくさんの数の中の、一つ。それがたまたま僕にあたっただけ。
少し早かったら七十六番。
少し遅かったら七十八番。
違いなんてない。
僕らは働きアリのように個性を持たないのだから。
上から与えられた指示と、真相心理に刻み込まれた役目を全うするだけのロボット。意思なんて生み出す事すらできなくなっているのだから。