第六話片手の騎士と協力者と・・・
やっと更新です。
アルク・アルベルト。
この学園の魔術科の女教師にして、エルスと同じく公爵家の令嬢でもある。授業もわかりやすいので
生徒からの人気も高く、他の教師からの信頼も厚い。長い金色の髪を後ろで縛っており
顔立ちはまさに美人と呼ぶにふさわしい。すらっとした体型にエルスよりも大きな胸が目立つ。
母親がエルフ族という事もあり、昔からユフィとは仲が良かった。その関係で科の違うギンロウたちとも顔見知りである。ちなみにギンロウと初めてあった時には当然セクハラされた。その時の反応は意外にも顔を真っ赤にして、瞳には涙が溜まり怒りよりも恥ずかしさから何も言えなくなってしまっていた。
そのあまりに愛らしい反応にその場にいた全員が一瞬、動けなくなった。
当然その後、動けるようになったエルス、ユフィがギンロウをボコボコにした。それ以来彼女は
自身に魔法を施し、邪な感情で触ろうとすると攻撃魔法で身を守れるようにした。
もちろん、その魔法の1番の犠牲者はギンロウだった。
そんな彼女の姿を思い浮かべたエルスは、
「材料の方はなんとかなりそうだな!あとは精霊の事だが・・・。」
と問うようにユフィに視線をむける。
「噂の調査の為、実際にドボール山に行ってみましょう!ただあそこは魔物も多いので、
あの2人にも協力を依頼しましょう!!」
そう言うユフィに納得しながら頷くギンロウ
「確かに今の俺の腕の状態じゃ、ドボール山は危険かもな?彼女達がいれば安心だな!」
そういいながら2人の顔を思い浮かべる。
1人は龍人族で名はカエデ・クヨウ。この世界の龍人族は基本的に東の国と呼ばれる島国に暮らしている。特徴は頭に龍の角を生やし、強靭な体で腕力も強い。性格は武人気質なもの達が多く、好戦的。魔力は低くなおかつ魔術は苦手。カエデは東の国からの留学生であり、現在は騎士科の生徒である。
剣術ではなく槍術が得意で槍を自在に操る。長い黒髪を左右に二つに団子状に纏めている。
顔立ちはオリエンタルな美人で、体系はスマートだが胸はユフィ並みの大きい。
細い体からは想像もつかないが龍人族特有の強靭な体を持ち、単純な力なら学生の中で最も強い。
もう一人の顔を浮かべる前にギンロウはエルスに声を掛けられる。
「とにかくまずカエデの所に行ってみよう!彼女なら協力してくれるだろう!!」
エルスの掛け声に、頷くギンロウとユフィ。ウッドは
「それじゃ自分は術式の完成を急ぎます!」
そうユフィ達に言う。
「それではよろしくお願いします。」
「頑張ってくれ!」
「頼んだぜ!!」
それぞれユフィ、エルス、ギンロウは答え研究室を出ていく。
「カエデさんは今どちらにいるんでしょうか?」
歩きながら疑問を問うユフィにエルスが答える。
「今の時間なら訓練所で鍛錬しているだろ。」
「間違いないな!というか放課後はいつも鍛錬してるよ、カエデは。」
エルスの答えに同意、補足を入れるギンロウ。カエデの事を話しながら訓練場に向かう三人。
訓練場に着くとすぐにカエデは見つかった。
「お~い!カエデ!!」
呼びかけるギンロウに気づき三人の元へ向かってくるカエデ。
「ギンロウ殿!!もうお加減はよろしいので御座るか!」
カエデの問いかけにギンロウは
「全然大丈夫だよ。心配かけたな。」
そう言う。対してカエデはさらに問いかける
「大丈夫ならばよかったで御座る!して、エルス殿やユフィ殿もおそろいでどうしたので御座るか?」
答えるギンロウは
「お前の胸を揉みに・・・って言いたいけど実は頼みがあるんだ!」
エルス、ユフィに睨まれ言い直す。
「別に胸ならいつでも・・・もちろんどんな頼みでも引き受けるで御座る!!」
カエデも二人に睨まれながらも自信満々に答える。その答えに呆れながら
「まったくお前は・・・、まだ頼みごとの内容も聞いていないだろ!」
具体的な内容を伝えるエルス。
話を聞き終えカエデは
「ドボール山に精霊を探しに行くので御座るか?!うまくいけばギンロウ殿の左腕の変わりの 魔法の義手が使えるようになるので御座るな!ならばもちろんその調査手伝うで御座る!!」
改めて手伝いを承諾する。そんなカエデに感謝しながらもギンロウは
「サンキュ~!」
言いながら彼女の胸をムニュムニュ揉みしだく。カエデの反応は
「あっ・・・まったく・・・ギンロウ殿は仕方ないで御座るな。」
以外にも照れながらも優しく受け入れていた。
そんなカエデに満足げなギンロウにお約束の突込みが二人から入れられた。
次は獣人族の娘を登場させて
その後、龍人族のカエデと合わせ
ギンロウとの出会いを書きます。
更新予定日は金曜です。