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片手の騎士と・・・  作者: 微々七巣
魔法の義手編
6/27

第五話片手の騎士と方法と・・・

なんとか更新

第三話よりこの話の方が

このタイトルがふさわしいですね。

三話のタイトルも変更しました。

「コホン!!」

誤魔化す様に咳をするユフィ。彼女の足元には黒焦げの物体が転がっていた。

「それでは左腕を元に戻す方法を説明します。」

話そうとした瞬間、黒焦げの物体が起き上がり身震いした。そこには焦げた跡も治ったギンロウがいた。

「流石に死ぬかと思ったぜ!」

エルス、ウッドは「自業自得だろ!」と思っていたが口にはださなかった。

ギンロウが胸を揉んだ瞬間、ユフィは魔法を発動させのだ。

罪悪感も多少あったがいつものノリだと感じ、あえてギンロウを無視する形で再度話し始めた。

「魔法の義足と言うものがあります。古文書を調べた際に見つけた言葉でルーン魔法を使用し、

さらに精霊の力を借りて行う術式です。」

「義足?義手ではなく?」

ユフィの話しに疑問を浮かべるエルス。

「文献には義足の事しか書かれていなかったんだよ。だが、ルーン魔法をいくらか書き換えれば

魔法の義手にもなるはずだ。」

その疑問に答えたのはウッドだった。

「なるほど!で、具体的にどんな魔法なんだ。」

「文献によると、魔力そのものを失った足の変わりにしていたようです。

魔力そのものを義足に見立てた見えざる足!まさに魔法に義足ですね!」

エルスの問いに少し嬉しそうに答えるユフィ。

「それを応用して魔力そのものを義手に見立てるのか・・・

 だが、それはかなりの魔力が必要ではないのか?」

エルスの再度の問いかけに今度は神妙そうに答えるユフィ

「はい!腕を生み出すだけでもかなりの魔力が必要です!

 そして、それを操り腕の形を維持するだけでも魔力の消費は避けられません。」

「んじゃぁ、どうするんだ?」

今度はギンロウが問うた。

「一応、調べたところ腕を生み出し維持するだけならギンロウの魔力なら

 可能です!しかしそれそれ以外の魔法を使えるだけの魔力の余裕もなくなるでしょう。」

ユフィの答えに納得した様子のエルス。

「なるほど!それで成功しても二度と魔法が使えなくなってしまうのか!

 だが、ギンロウはそれについては納得済みだろ?ならその魔法を使う方向で動けばいい!」

というエルスに対し、ユフィが首を横に振る。

「まだ、問題が三つほどあります。まず一つはギンロウの魔力だけでは維持はできても

 腕を操ることが出来ないんです。二つ目は義足から義手へと変える術式が判明していないんです。

 最後にこの術式には特別な材料がいるという点です!」

いいながらユフィは沈んでしまう。周りもユフィの説明を聞いて

現状ではまだ不可能だということが分かった。

「んで、俺らは何をしたらいいい?」

沈んだ空気を払うように言うギンロウは続ける。

「お前の事だ、何も考えがなく俺らにそのことを説明したんじゃないだろう?」

そういわれユフィは沈んだ気持ちを奮い立たせる様話し始める。

「もちろんです!難しいですが方法はあります。まず、一点目これは初めに説明した通り、

 精霊の力を借ります!!」

そう言うエルスに

「ユフィやウッドの精霊魔法で何かするということか?」

という疑問に首を横に振り答えるユフィ

「いいえ!ギンロウ自身が精霊と契約するのです。

 そうすれば腕の操作だけではなく魔力の維持にも力を貸してくれるでしょう!」

ユフィの言葉に驚くエルス。

「精霊と契約?そんなこと可能なのか?」

「確かに人間と精霊が契約するというのは少ないですが、無いわけではないんです!

 問題は今回の魔法は大精霊クラスでないと成功しないという点でしょう!」

さらに驚くエルス。ギンロウはその話の中で気になったことを聞いた。

「大精霊てなんだ?」

「そんなことも知らないのか?大精霊とは精霊たちの中でも高位に位置するもので、

 数も少なくかなり希少な種なんだ!この学園でも大精霊と契約してるは姫様ぐらいだ!!」

答えたのはウッド。そもそも精霊はその力ごとに下位、中位、上位、高位と分けられている。

下位は微精霊と呼ばれ火を灯す程度の力しかない。中位なってようやく術式などで魔法が使える。

上位以上になると特別に契約が必要になるが、難しい術式や精霊自身が持つ

特別な力が使えるようになる。契約は精霊によって内容は違うが一度契約すると、

契約者が契約内容を違反しない限り自身の専属の精霊となる。ちなみに高い位の精霊ほど数は少ない。

「んじゃ、なおさらどうするんだ?大精霊なんてそう簡単に契約できないんだろうし、

 そもそもどこにいるんだ?」

ギンロウの疑問に少し自信な下げに答えるユフィ

「実はある噂が流れているんです。」

「噂?」

ユフィの話を訝しげに聞くエルス。

「はい。ドボール山に人型の精霊を見たという話です。しかもこれを見たのがエルフだったらしく

 かなり信憑性が高い噂だと思います。それに本当に人型の精霊なら恐らく大精霊に違いありません。」

先ほどより確信を持って語るユフィに

「今はそれに賭けてみるしかないか!」

そう答えるギンロウは続けて問うた、

「さっき聞き忘れたんだがその魔法ってちゃんと物に触れたっていう感触はあるのか?

 やっぱ胸を揉んだ・・・ゲフン・・剣を持つ感触がないとなんともな~・・・」

わざわざ言い直すギンロウに呆れながらも微笑みユフィは答える。

「もちろん!文献にも『足を踏みしめる感触もある』と書かれてあります。

 唯、痛みも感じるようですが問題ありませんか?」

「それぐらいなら問題ね~よ!!」

ユフィの問いに笑顔で返すギンロウ。

「それで、ほかの問題はどうするんだ?」

そう聞くエルスにユフィは

「術式については精霊捜索及び契約してる間にウッドに進めてもらう予定です。

 材料の方もアルク先生に頼んでいます。恐らく揃うと思います。

 どちらにしても大精霊と契約できない限り術は使えませんので。」

そう語る。エルスは

「確かにな!それに魔術科一の教師に頼んだのか、それなら大丈夫だろうな!」

納得したように頷きアルク先生と呼ばれた人物を思い出した。


次回は水曜日更新予定です。

次回は女教師の紹介と

竜人族の女性の登場です。

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