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片手の騎士と・・・  作者: 微々七巣
魔法の義手編
2/27

第一話片手の騎士と目的と・・・

ようやく第一話になります。

「いいか!もう一度言うぞ・・。」

疲れた声でそう言ったのは魔術科の少年だった。

彼はエルフ族で名はウッド・クレイン。

短く茶色い髪で、顔立ちは端正だが少々真面目過ぎる印象を受けた。

教室の机に座り対面にいる騎士科の少年と話しているようだ。

騎士科の少年は渋々っといた様子で

「分かった・・・。」

と呟いた。騎士科の少年、人族で名はギンロウ・シグレ。長い銀色の髪を後ろで縛り、

顔立ちは端正だが目つきは鋭い。腰には二本の剣を帯刀している。

 ここは騎士学園グラント。生徒総数は1000を超え様々な種族が通う学園である。

生徒たちは騎士科、魔術科、法学科、錬金科、医学科などの

自分が学びたい科を自由に選ぶことが出来る。科ごとに受ける授業の指示があるが、

その授業の単位さえ取っていれば、別の科の授業に出ても問題はない。

学園には科ごとに若干形や色が異なるが、指定の学生服があり生徒達は皆その服を身に纏っていた。

 しかし、騎士科の少年ギンロウの制服はおかしな部分があった。

左肩から左手かけて黒のローブで覆われている。まるで左腕を隠すかのように。

だが実際にはローブの下に腕はなかった。ある事件により彼は左腕の肘から下を無くしたのだ。

騎士としてそれは致命的ともいえた。片腕になった後、学園側もほとんどの生徒も

騎士になるのは無理だろうと同情の視線を向けた。

当の本人は気にした様子もなくけがが癒えた後も学園に通っていた。

違う所が有るとすれば、そのローブと片腕になる前は一度として受けなかった魔術科の授業を

受けている点だろう。学園の一部の者たちは騎士を諦め、魔術の勉強を始めたのではと考えていた。

実際、今回の授業もギンロウから親友であるウッドにお願いする形で付き合ってもらっていた。

「そもそも、魔術というのはだな・・・。」

魔術について説明しようとするウッドに対して、反論するギンロウ

「だって!さっきの授業で魔術は様々な応用がきくと言っていただろ?」

「だからそれは基礎をしっかれできるようになってからだ!魔術習いたてのお前が

 出来る様なことじゃない!!それにお前のやろうとしていることは普通の魔術では

 絶対に無理だ!!!」

反論するギンロウに語気を荒げて言い返すウッド。おもわず

「むぅ~・・・。」

と、唸ることしか出来ないギンロウ。しかし、急に笑みを浮かべると

「普通の?」

というギンロウ。はっと自分の失言に気づいたウッドは

「い、いや・・・そ、それには・・・と、と、特に意味は・・・。」

あわてた様子のウッドを見て、ますます笑みを強めるギンロウだったが

「なにか方法があるんだろう?頼む!!俺にその方法を教えてくれ!!」

後半の懇願のセリフには真剣な表情で、頭まで下げた。

そんなギンロウの様子に「はぁ~・・・」と一旦、呼吸を落ち着け

すこし悩んだ様子だったが、同じく真剣な表情で

「確かに・・・、方法はある。しかし・・はっきりいって失敗する可能性が高いし、

 成功してもお前の望みがかなうとは限らん!それでやるのか!?」

「ああ!やる!!」

はっきり告げるギンロウに対し諦めたようにウッドは聞く

「そこまでして片腕を取り戻し、騎士になりたいのか?」

首を横に振るギンロウに対し疑問を浮かべるウッド

「どういうことだ?騎士なるために腕を取り戻そうとしているんじゃないのか?」

疑問が募るウッド。自信満々に腕を組むギンロウ

「騎士を目指すのは、目的を達成するためのついでだ!!」

「はぁ??じゃあその目的ってなんなんだよ?」

さらに疑問が強まったウッドは困惑ぎみに聞く

「俺の目的は・・!!女性のおっぱいを両の手でしっかり揉みしだくこと、ぐわぁ!!」

「はぁ~??・・・・・・・へっ!?」

思わず呆れてしまうギンロウの宣言を聞いていたウッドの目の前から彼が消えた。

いや、消えいう表現は正しくなかった。吹き飛んだ、その言葉が正しいだろう。

横からなにか強い力で吹き飛ばされ、横にあった机や椅子を巻き込んで

教室の壁にギンロウは叩きつけられていた。幸い窓ではなく柱の部分に激突した為、

窓を突き破り外に吹き飛ばされてはいなかったし、隣の者は席を外していたようで

飛ばされた本人以外は怪我人はいないようだった。

「きっさま~!!とにかく貴様には言いたいことがたくさんある!!」

憤った様子で剣に鞘をつけたまま構える少女。彼女がギンロウを吹き飛ばしたようだ。

彼女は人族で名をエルス・アルセルク。腰まである長くますっぐ伸びた黒髪が綺麗だ。

現在は怒りのためか厳しい印象を受けるが普段は凉しい笑みを浮かべるクールな美少女だ。

スタイルはよいが多くの男子はまず彼女のある部分に目が行ってしまうだろう。

そう、彼女の胸だ。恐らくメートル級の胸が腰の細さによってさらに大きく見える。

 彼女は剣を腰に戻すと、腰に手を当て仁王立ちで倒れているギンロウを見下ろした。

その動作だけで彼女の胸は大きく揺れる。「ふぅ~・・・。」と息をつくと

「早く起き上がれ!」

彼女はいまだ倒れた様子のギンロウに向かって手を差し出す。

「さんきゅ~!!」

言いながら同じく手を伸ばしたギンロウだったが、エルスの手を取らずそのまま

彼女の胸に手む添え・・・おもむろに揉みしだいた。

むにゅ!むにゅ!と音がするほど二度三度と揉む。

教室を沈黙が支配したが、当事者の2人以外は皆同じ思いを抱いた

(また吹き飛ばされる!!)

だが、予想とは違いエルスは軽くため息をつくと慣れた様子で胸の手を

軽くはたき落とす。はたいた手を掴むとギンロウを無理やり立たせた。

「まったく・・・、お前というやつは・・・。」

照れたように言う彼女に対しギンロウは笑顔だが少し納得がいかないように

「やっぱり両手じゃないとものたりねぇ~な!つか、いきなり吹き飛ばすか、ふつう~?」

「貴様があほなことばかり言うからだろう?それから挨拶のように胸を揉むなと

 何度いったらわかるんだ!?」

ギンロウの軽口に、軽く睨み付けながら文句を言うエルス。

そんな彼女に慣れた様子のギンロウは

「わりぃ、わりぃ・・・で、なんのようだ?」

彼の言葉に「分かってるんだろ。」と言わんばかりに睨み付け

「お前が騎士科の授業にちゃんと出るよう説得しに来たんだ。」

そこには少しだけ懇願の音色が含まれて聞こえた。 


文章作るのは難しいと改めて感じた。

つたない文ですが読んでくれると幸いです。


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