表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/22

#21


文化祭当日。


「あと1時間しかないよ!急ぐよ!」


女子のリーダー的存在の子がそう叫ぶ。


私は由梨と一緒に宣伝係をやることになっていた。


お客さんを呼び寄せる役目だ。


お化けの衣装もばっちり合わせたところでメイクやいろいろ施していった。


 そして文化祭が開催した。


私と由梨は校門までダッシュで向かい、「2年C組のお化け屋敷おもしろいですよー!」って叫んだ。


今日は急いでいたため隆ちゃんと一度も話していない。


「あの・・・お化け屋敷行きたいんですけど・・・」


私たちの前に現れたのは中学生らしき集団。


きっと後輩になるであろう、なんて推測しながら「こっちです」と案内をした。


受付には少量の人が並んでいて、中にはカップルもいた。


「み~さき!やっぱり先生と来たかったでしょ」


なんて由梨にからかわれて。


「そんなことないよ!隆ちゃんだって忙しいんだし・・・仕方ないんだもん」


でも正直言ってイベントは愛する人といたいと思ってしまう。


私、本当に隆ちゃんが好き・・・。誰にも、譲りたくないって思うの。


「せんせ~、一緒に回りましょうよ~」


・・・ん?


そう聞こえるほうに顔を向けてみる。そこには隆ちゃんの姿があった。


「はいはい、わかったから」


・・・え?わかっちゃうの?そこわかっちゃうの!?


3年の先輩と隆ちゃんはそういってどこかへ行ってしまった。


「あっちゃー・・・あいつ彼女のいる前で何やってるんだか・・・」


ボソッと呟いた由梨の言葉。


ズキズキと痛む私の心。


腕組んで・・・何?そりゃあ、隆ちゃんはかっこいいしもてるよ?


だけど、私だけって思ってても隆ちゃんはそう思ってないんだよね。


好きな人と思ってることが違うってこんなにも苦しいことなんだ。


前半の係が終わり、私と由梨はクラス回りをすることにした。


「やっぱり最初はクラスの出来栄えの確認でしょ!」


「うん!」


なんてさっきのテンションはどこへいったのかと言いたいくらいに上がっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ