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#18


花火が終わり、私たちは違うところの旅館へと泊まりにきていた。


「・・・私、お風呂入ってくるね」


元気が出ない。ショックが大きすぎて・・・。


私は大浴場へと向かった。


涙が出そう。もうさ、我慢しすぎた。


温泉を入り終え、部屋へと戻った。


「・・・いない」


きっとお風呂に入りにいったのだろう。


なぜか力が抜けてきて、私は泣き崩れた。


「うっ・・・うっ・・・」


涙が止まらない。


 ガラッ


はっ!帰ってきた。


私は手で涙を拭った。でも先生の顔を見ると泣けてきた。


「おか・・・えり・・・」


我慢の限界があるよ?


「どうした!?誰かに何かされたか?」


はい、貴方に伝えた気持ちがどこかへ飛ばされてしまいました・・・。


でもね、好きは止まらない。


私は先生に頭を撫でられ、その優しさがよけいに私を苦しめて・・・。


「・・・き」


「え?」


「隆ちゃんが・・・好き」


今にも消えそうな声で私は言った。


きっと今回のは聞こえてる。私はその場を去ろうとした。


でも先生が・・・隆ちゃんが私の腕をしっかり掴んできた。


「逃げるな」


涙が止まらない。


「どうして・・・隆ちゃんなんかに・・・惚れなきゃいけないのよ・・・」


そういうと隆ちゃんは私を抱き寄せてきた。


「りゅ、隆ちゃん?こんなことしたら・・・私・・・誤解しちゃう・・・」


「いいよ、誤解しても」


・・・え?


私は隆ちゃんから離れようとした。でも隆ちゃんの抱きしめる力が強くて・・・。


「愛してる」


その言葉に私は固まった。目を丸くして・・・涙が溢れそうで。


聞き間違いじゃないよね?


「あ、あい、あい・・・え?」


頭が混乱して何が言いたいのかわからなくなって。


すると私を抱きしめる力が弱くなって、お互い顔を向かい合わせた。


「愛してる、美咲」


・・・かっこいいから、まいっちゃうよ。


私は隆ちゃんに抱き付いた。嬉しくて、でも涙が止まらなくて。


ねえ、隆ちゃん?これは夢じゃないよね?




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