第一章6 女神と冒険者とダンジョン(1)
ギルドに到着した。
ギギギ……と年季の入った音を響かせながらギルドの重いドアが開く。
「あれ? なんだかドアが軽いぞ」
「マントのおかげね」
「すっげー。こんなにわかりやすく変わるものなのか」
カウンターの前に来たリリア。
「すみません。ダンジョン攻略依頼を探しているのですが……」
「どのような依頼をお探しですか?」
「わたした……彼、冒険初心者なんです。ええ、今日登録したばかりで。なので、難易度の低いものがよくて……。現在そのような依頼はありますでしょうか」
「ええ、ありますよ」
職員がカウンターに書類を広げる。
「こちらが、現在、このギルドに登録されている低級ダンジョンの攻略依頼になります」
「赤い印がついていないものが、まだ受理されていない依頼となります」
「そのため、これらの依頼のなかから依頼を選んでいただくことになりますね」
「どの依頼になさいますか?」
リリアは尋ねる。
「一番階層が少ないダンジョンの攻略依頼はどれですか」
「そうですね……」
職員は少しの間考える。
「一番階層が少ないダンジョンの攻略依頼はこれですね」
職員が指示したのは、『ハローラ王国 東ジェイダルノ奥』という名前のダンジョンの攻略依頼だった。
「こちらのダンジョンは、階層が一階のみです」
「いいじゃない」
「出てくる魔物も極低級魔物だけです。初心者にお勧めですよ」
「依頼を受けますか」
「ええ。この東ジェイダルノ奥にあるダンジョンの攻略依頼にします」
「わかりました。依頼の受理、感謝します」
「それでは、依頼の引き渡しの手続きに入ります」
「こちらの受領証明書にサインをお願いします」
俺は受領証明書のサイン欄に名前を書く。
受領証明書を受け取った職員が奥から書類を持ってくる。
「こちらは、受領書の控えになります」
「はーい」
「そして、こちらはハローラ王国、東ジェイダルノ奥のダンジョンまでの道を示した地図になります」
「ありがとうございます」
「そして、こちらがハローラ王国、東ジェイダルノ奥のダンジョンの内部の地図になります」
「ありがとうございます。助かります」
ダンジョンの内部の地図があるのか。
(ダンジョンの地図があるということは、ダンジョンは攻略済みなのか)
(ええ、そうよ)
(今回の依頼の内容は、ダンジョンの新規攻略ではないの。ダンジョンに自動で生成されれる魔物を駆除して、魔物が周辺地域に危害を加えないようにするのが目的なの)
なるほど。
「そして、初心者冒険者ということで、こちらのハンディー魔物図鑑をお渡しします。無料ですので是非受け取っていただいて、活用していただければと思います」
「わあ、ありがとうございます!」
「手続きは以上になります。くれぐれも無理をなさらないようにしてくださいね」
「はーい」
「ありがとうございました」
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