第一章5 賢い女神と変態男
俺たちは、店の近くの宿を借りた。
早速、開封!
「おお、何度見てもかっこいい……!」
マントも装備してみたが、よく似合う。
「これから始まる英雄譚にワクワクするぜ……!」
「おーい、ハルト」
「なに?」
「ちょっと……その……着替えるから、後ろ向いてて」
「へい」
「後ろ見ないでね」
「へい」
「絶対よ、ぜったい」
俺は言われた通り後ろを振り向かない。
目の前の姿見を眺めていた。
ふむふむ。
上下ともに案外大人っぽい下着だな。
クマさんとか描いてあると思ってた。
胸も案外大きいのか。
なんか、こうふんしてき……。
バレた。
鬼のような形相でこちらを睨む女神。
真っ裸で襲いかかってくる。
女神のラリアット。
俺は泡を吹いて、暫く気絶しままだった。
着替え終えた俺らは、再びギルドへ向かう。
「もうお嫁に行けない……!」
「仕方なかったんだ」
「何よ、仕方ないって。ガン見だったじゃない!」
「あそこで着替えたほうが悪いよ」
「それはそうかもだけど……」
「俺は悪くない」
だって、気になるもん。
男の子だもん。
「まあいいわ、お母さんに報告しといてあげる」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「……別に、もういいわよ。あそこで着替えた私が迂闊だったわ」
あっぶなあ。
俺の命は助かったようだ。
〜〜〜〜〜〜〜
道中の露店で昼食として果物を買うことにした。
せっかくだからと、知らない果物を買ってみることにする。
虹色でとげとげしている果物を選んだ。
公園のベンチに腰掛ける俺とリリア。
リリアが、「ちょうどいいわ」と俺に向き直る。
「今後することを話すわよ」
「お願いします」
「一つ目、パーティー集めをするわ」
「ほお」
「あとで話すけど、私たちに与えられたとある使命を果たすために、パーティーは必須なの」
「なるほど」
「二つ目、パーティーの人数が揃ったら、ギルドでダンジョン攻略の依頼を探すわ。いい感じの依頼を見つけて、達成する。そして、別の攻略依頼を探して……の繰り返しよ」
「へい」
「そうして戦闘のイロハを身につけてもらうわ」
「なるほど」
「三つ目。ある程度戦闘の仕方が身についたら、魔王討伐の旅に出発するわ」
やったぁ!
魔王討伐だ!
魔物討伐をするということは、伝説の勇者として、後世に語り継がれるということだ。
それは全人類が憧れる夢。
ああ、英雄になっちまうのか、俺。
「……よだれたれてるわよ」
いっけない。
あまりの喜びに、涎が出てしまった。
「みっともない。はやく拭きなさい」
「はーい」
なにか、ふくもの、ふくもの……。
「ちょっと、私の服で拭かないでよ! ああ、もう!」
〜〜〜〜〜〜〜
話が一段落して、虹色の果物に齧り付く俺とリリア。
……。
……。
「……普通においしいわね」
「だよな。甘酸っぱくて、爽やかな味」
「みずみずしさもある。見た目からは考えられないおいしさだわ。」
おいしい。
……。
あれ?
この味……。
「……どこかで出会ったことがある味なんだよな……」
「わかる!なんか、どこかで……」
Q. 二人が食べた果物の味は何に似ていたでしょうか
A. 「あ、あれ!ライムだわ」「それだ!ないすう」
更新忘れていました……
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第一章6 女神と冒険者とダンジョン(1) 2/6 12:00
第一章7 女神と冒険者とダンジョン(2) 2/6 16:00




