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メスガキ女神と異世界生活!  作者: ぱすたん
3/4

第一章3 幼い女神と冒険者

リリアはギルドの扉を開く。


「ついてきなさい」



建物の中はとても広かった。


群がる屈強な男たち。

肩身が狭い。


「すみません」


女神が声をかけると、奥から職員が出てきた。


「はーい」


「パーティーの登録の手続きをお願いします」


「パーティーの手続き、ですか……?」


ああ、これはきっと……。


「あのお、パーティーのメンバーには年齢制限が設けられていまして……」


ですよねー。


「制限は何歳からですか?」


「十五歳からです」


女神はどうしたって十歳前後にしか見えない。


仕方ない。

借りを返すときが来たか。


「すみません、パーティーを作るのは俺です。彼女はただの付き添いです」


「そうでしたか! ごめんなさい、勘違いしてしまいました」


「いえいえ」


「それでは、この紙にお名前をお書きください」


……俺の名前ってどう書くんだっけ……。

やばいやばい。

ここで名前が書けなかったら怪しい人認定されちゃう。

もしかしたら転生者だってばれちゃうかも……。

どうしよう……!


女神のほうを見る。

呆れ顔である。


うう。

情けない……。


(全く、仕方ないわね)


(背中に書いてあげるから同じように手を動かして)


リリアは俺の背中に人差し指を当てる。

リリアは指先をスーッと横に動かす。

俺はペンを動かす。


次は縦か。

その次は……。


出来上がったサインを見て、リリアは大爆笑。

職員は困惑している。


ごめんなさい。

ちゃんと練習しておきます……。


「今回していただくパーティーの仮登録の手続きは以上となります」


あれっ? この流れだとパーティーのメンバーが俺一人になってしまうな。


「パーティーに所属するメンバーって一人でもいいんですか」


「結成から一週間は一人で構いませんよ。一週間を過ぎると、パーティーとして認めることができなくなってしまいますが……」


「そうなんですね……わかりました」


おそらく一週間は仲間集めのための期間なのだろう。

職員が書類を持って奥に消えていった。



「ありがとう、助かったわ」


「いいってことよ」


俺は女神の頭を撫でる。


「別の世界とはいえ、俺を生かしてくれた。だから少しは借りを返したい」


「いい心がけだわ。ありがとう」


俺は女神の頭をもっと撫でてみる。


撫でる。

撫でる。

撫でる。

撫でる……。


急に身体が重くなる。

女神が、腹を抱えて笑っている。

まるで、それは、悪魔のよう。


俺は両膝をつく。


職員が帰ってきた。


「どうされました? 体調がすぐれないのですか?」


「い、いえ。はは。大丈夫です」


そうして、俺は、無事ギルドへ登録を済ませ、冒険者となった。

次回 第一章4「文無し女神と優しい女神」は 2/4 20:00 更新予定です!

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