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僕の青春  作者: しらたま
第七章 僕の合唱コンクール
82/84

第八十二話 今日だけじゃないよ。きっと

ゆっちゃんが話かけてきた。


「あき、どこが優勝すると思う?」

「うーん、流石にD組かな?会場が沸くほどだったし、ゆっちゃんは?」

「うちもD組かな〜悔しいけど聞いててワクワクしちゃったし」


ブーーー!


「これより、1年生の合唱コンクールの結果を発表します。」


アナウンスと同時に幕が開いた。


壇上には校長先生と音楽先生がいた。

音楽の先生の総括があり、その後結果が発表される。

発表形式はどうやら、優勝クラスの曲が流れるらしい。

「第78回合唱コンクール優勝クラスは……」


会場が静まり返る……


♪〜〜〜〜


曲のイントロが流れた途端、特大の歓声が右の方から聞こえた。

歓声が大きすぎて冒頭の一瞬ではB組ではないくらいしかわからなかったけど、状況からD組の「空駆ける天馬」が優勝したみたいだ。

確かに納得の優勝ではあったけど、あの喜びを見ると素直に羨ましかった。

そんなことを思いながら拍手した。


優勝が決まり、音楽の先生の総評を聞き、そのまま最優秀伴奏者賞、指揮者賞の発表に映った。まず前提としてこれには僕は何も関与していないので特に変な緊張はない。

だが、誰が選ばれるのかは人一倍気になった。


発表は音楽の先生によって行われる。


「最優秀伴奏者賞は……B組今泉ゆか!」


キャーーーーー!


女子の歓声が飛び交った。

やっぱり女子人気もすごいや、ゆっちゃんは。


「ゆっちゃん、だったね!すごい!」

「うん」


瀬川さんも自分のことのように喜んでいた。

僕も自分のことのように嬉しかったが、急に仲良しぶるのが恥ずかしかったので静かめにしていた。


「続いて最優秀指揮者賞の発表です。最優秀指揮者賞は……D組姫川さき!」


キャーーーーーーーー!


こちらも女子人気がすごい!

姫川さんが最優秀賞で嬉しいけど、娘を見るお父さんのような顔で僕は彼女を眺めた。

嬉しいんだけど、何か一歩離れたような感じがした。

今まではギリギリ背伸びして届いたかもしれないものがもう届かなくなってしまったような感覚だ。

この複雑な感情がどういう状況なのかちょうどいい言葉が思い浮かばない。

今日の疲れがどっと来たのか、体が重くなった。


拍手が続く。壇上では二人が一年生のいる席の方へ手を振っている。


「どうしたの?大丈夫?」

「いや大丈夫です!ありがとう瀬川さん」

「そう、よかったねさきが選ばれて!あ、もちろんきららも良かったけどね!」

「みんなすごいな〜やっぱり」


瀬川さんが舞台の方を見ながら軽いため息をついた。


「私は今日のMVPは梵くんだと思うよ。んーん。今日だけじゃないよ。きっと」

「え?」

「私以外にもそう思ってる人はたくさんいると思う。だから今はみんなで盛り上がろ」

「……」


ワーーーーーー!


会場がうるさくて瀬川さんが何を言っていたのかあまりわからなかったけど、

とても優しい顔をしていたはわかった。


二人のお辞儀と共に会場はさらに盛り上がった。


文化祭 1日目終了


つづく

ここまで読んでいただきありがとうございます。

今後もよろしくお願い致します。

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