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僕の青春  作者: しらたま
第七章 僕の合唱コンクール
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第六十八話 プライベートモードのきららさん

「きららさん⁈ここで、なに…してるんですか…?」


そこにいたのはグレーの上下スウェットに黒縁の伊達メガネ姿のきららさん。

コインランドリーの時と似たような格好だ。


「それはこっちのセリフだよ〜」

「え?」

「うち、よくここいるもん」

「そう…なんですね」


全部、見られてたかな?


「で指揮者にでもなりたかったの?」

「やっぱり見てたんですか?」

「なによ、やっぱりって。まあ気持ちよくやってたから声かけなかったけど」


恥ずかしさのあまり僕は手で顔を覆った。

どうせいないだろうという時に何故か誰かいるんだよな。


「最悪です」

「どっかの民族の踊りでもしてるのかと思った。」

「やめてください。死にたくなります。」


そう言って僕の隣にきららさんは座った。

なぜかプライベートの時に会うと異様にクール印象になる。

淡々と話すからか、実は嫌われてるんじゃないかとすら考えてしまう…


「指揮者やってみたかったなー」

「え?そうなんですか?」

「いやーだってあんなかっこいいなんて思ってなかったし」

「きららさんなら余裕でできそうですね」

「えーほんとに〜?じゃあ今から指揮するから歌って」

「いやそれは無理ですよ」

「なんでさ」

「こんなところで恥ずかしいですし」

「はい、じゃあいくよ」

「ええ!?」


立ち上がったきららさんは指揮の構えをとった。

無茶振りだ。


「いくよーせーの!」


手を振りはじめた。


僕は歌った。


「プハハハハハハハハ!」


きららさんが吹いた。

それは「きみにとどけよう」の男子のパートは冒頭からではないため歌わない。

しかし、無茶振りに答えて僕は女子パートを歌ったのでそれに対してだった。


「ちょっと、笑わないでくださいよ」

「いやーごめんごめん。そう言えば男子パート冒頭なかったね。」

「僕も迷いましたけど、雰囲気的に歌うのかと思って」

「ごめんごめんでも変に真面目なとこ、好きだよ」

「……はい。」


一人だけ恥ずかしい思いをした気分だ。

きららさんがいつもの明るいトーンになった。


「いやーあきくんは不思議だね」


あきくん?普段はあきって呼び捨てじゃなかったっけ?


「そうですか?普通だと思ってますが」

「多分普通じゃないよ」

「変人ってことですか?」

「変人ね〜。まあそれでもあるかな。いい意味で」

「いい意味でってつければなんでもいいわけではありませんよ?」

「あっバレた?」

「悪い意味だったんっですか?」

「さあ?どっちでしょう?」


再び、プライベートモードのきららさん。

なんと言うか普通に会話が続く感じというか。

それだと普段きららさんが話が通じない人になってしまうか。


「なんか、学校で会うときと違いますね」

「なにが?」

「いや、なんとなく雰囲気?」

「雰囲気か。どっちが好き?」

「好き?それはどういう意味ですか?」


僕は言葉を表面的に取れてしまいひどくテンパってしまった。

顔赤くなってないかな。


「どっちの方がいいって聞いてるだけだよ」

「あー僕はどっちもいいと思います。学校でのきららさんはみんなに優しくて明るくて面白い人気者?みたいな。例えるならアンパンマンみたいな元気を分けるって意味で。学校じゃない時のきららさんは大人に見えます、なんでも答えを知ってそうなっていうか。実はちゃんと色々考えていてみんなに気を使っているというか。例えるなら……」


ボカンッ!!


頭を軽く叩かれた。


「イッター。なにするんですか⁈」

「アンパンチ」


静かめなアンパンチを僕にかまして、きららさんは去っていった。

もう本当によくわからない。

僕が少し真面目に答えると大体こんな感じな気がする。


体が冷えてきたので僕も家に戻ることにした。


つづく

ここまで読んでいただきありがとうございます。

今後もよろしくお願いします。

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