第六十五話 やっぱり僕の初恋はまだ終わってないのかな?
その後、すぐに平井の家に向かったのだが、早すぎて帰り道の平井に追いついてしまった。
「追いついちゃったよ」
「早すぎだろ」
「いやーもう早くやりたくて」
この後、平井の家に着いたから僕たちは流行りのシューティングゲームをした。
死んだら交代で変わるがわるプレイした。
あーだ、こーだ言いながら、友達とゲームする時間は最も好きな時間の一つだった。
本当に楽しい。
いいプレイを友達に見せたくて頑張るんだけど、そういう時ほど、ミスったりするんだよな。
「はあ!?なにそれうざ!」
「うざいっしょ」
「平井ナイフキルめっちゃうまくね?」
「これめちゃ極めたんよ」
「銃のゲームなのにナイフ極めるのはさすがだわ」
「さすがっしょ!」
「試合でめっちゃバスターとか使うだけあるわ」
「そうだよ。バントの構え最強だから。急に構えると変化球すっぽ抜ける人多いしね」
平井のこういう小賢しいところは地味に好きだ。
実際、こういうプレーがチームを救ってる時がある。
平井とはたまたまやっているゲームが同じで一気に仲良くなった。
「平井って好きな人とかいないの?」
カチャカチャ
「おいー、死んだじゃん。変なこと聞くから」
「よっしゃ」
「喜ぶな!今、5連続キルだったのに〜」
「動揺作戦!ハハハッ!でいんの?」
「さあ?」
「お?これは?なに組かだけ教えてよ」
「まだいるって言ってないしな」
「この反応はいるだろ」
「梵が教えてくれたら、こっちも教えるわ」
「僕?僕はD組にいる」
「いるんかい!適当に言っただけなのに」
「なんだよ。じゃあ平井も教えて」
「仕方ないな〜CかD」
「なに、かって。絞りなさい。」
平井にしてやられたように僕はすんなり言ってしまった。
結局、平井はCかDかを教えてくれなかったけど、情報収集してみるか。
万が一もあるからね。
この日は夕飯の時間ギリギリまでゲームをして帰った。
充実した日だったな。
帰り道の僕は自分ではわかるくらいルンルンでスキップをしていたほどだ。
少しスキップをしてみたところで、もしかしたら誰かに見られているかもしれないという可能性に襲われて途端に恥ずかしくなり、やめたのは秘密だ。
誰も見てないよ、ね?
2週間後
2週間くらいが経った。
正直、学生生活って感じが一番する期間だったと思う。
目まぐるしい日常の中にいた。
勉強、部活、学校行事と忙しい中でいかに楽しめるかを体感した気がする。
まるで洗濯機の中だった。
洗いが終わったと思えば、すすぎ、脱水と回り続ける。
友達とバカをしたり、喋っているだけで時間が溶けていくようだった。
姫川さんとはあれから、時々話すようにもなりラインも取り合っている。
なんなら以前よりも距離感が近づいた気がする。
ここ最近、ものすごく嬉しいこと?瞬間?がある。
それは部活や体育中に姫川さんが手を振ってくれることだ。
姫川さんの周りにはいつメンの女子たちがたくさんいて、それでも振ってくれることがとても嬉しい。
付き合っているんではないかと錯覚すら覚える。
また勝手に浮かれているだけなのかもしれないけどそれでいいんだ。
今はこれが僕のモチベーションになる。きっとそうだ。
文化祭での出店はこの学校では2年生からなので、1年生はお客さんとして参加することになっている。
文化祭も来週に迫り各クラスの合唱コンクールへの熱量も上がってきた。
今日は5,6限を使って合唱コンクールの予行演習が行われるためここで初めて他のクラスの完成度を見られることになっていた。
B組もある程度、形になってきたから少し自信がある。
他のクラスの合唱はライバル意識というよりも、どんな感じなのかがシンプルに気になっていた。
特にD組だ。姫川さんの指揮する姿をみたい。これに限る。
本音がズバッと頭の中に湧いてくることが最近は多い。
やっぱり僕の初恋はまだ終わってないのかな?
つづく
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。




