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僕の青春  作者: しらたま
第五章 僕の移動教室
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第四十四話 やばい肌が触れる。

僕は額にタオルを置いて空を向くような体勢で目を閉じた。


パチャッ!


温泉に足を入れたみたいだ。僕は誰がきたのかなとタオルの下の隙間から見てみた。

煙と暗さで誰かわからないけど、どうせ渡辺とかだろうな。でもそれだともう少しうるさいか。

波が伝わってくると同時にだんだんと近づいてくるのがわかった。


「あっ誰かいたんですね」


っとあちらが僕に気がついた。

が問題はそんなことではない。女!?

女の子の声だった。聞いたことあるような。ここ男湯だよな?僕は黙りを決め込んでいる。

幸いタオルで顔は隠れていたし、湯煙と暗さと白湯で僕のことを女の子と認識しているみたいだ。


「あの?大丈夫ですか?のぼせてないですか?」


そう言って顔を覗き込んできた。目元まで深く沈み込み顔隠す。


タオルを巻いているからといって色んな意味でこれはまずい。

僕は必死でやり過ごす方法を考えた。


「あのー大丈夫ですか?溺れてます?」


とにかく返事をしないとまずい。


「・・・・・。」


僕は水面に手首までがギリギリ出るくらいでグーポーズをした。

手首より上は日焼けで黒いから流石にバレる気がした。


「良かったです。」


こんなに広いのになぜか隣に座ってきた。

女の子って風呂の中だとこんなもんなのか?

というかこの子一体誰なんだ。

バレないようにする自分と気になる自分が葛藤していた。

息も結構限界だ。

やばい肌が触れる。


ピタッ。


白湯の中で二の腕同士が触れた。

と同時に僕の耳元で


「そろそろ苦しくない?梵くん。でなんでここいんの?」


とひそひそ声で僕に囁く。


ギクッッ‼︎⁉︎


僕はその言葉と共に顔を白湯から出した。


「スーーハー」


深く呼吸をし、声の主をみた。


「姫…川…さ…ん…?」


心配そうな顔をしていたが、軽蔑なのか心配なのかもう全くわからない。

僕はなぜか知り合いかもしれないことを失念していて、目の前で起きていることの処理が追いつかなかった。


「大丈夫?顔真っ赤だけどのぼせた?」

「ここ男湯じゃないんですか?」

「男湯?今日は、露天は女子が使う日だよ?」

「日ごとに違うの?」

「看板出てたよ、しおりにも書いてあるし」


知らなかった。でも看板なんてなかったぞ。

廊下から話し声と共に他の女の子たちもやってきた。


「ここから出ないとまずいです。みんなが来る前に」


そう言って僕は立ちあがろうとしたが…


「待って、今行ったら廊下で鉢合うよ」


姫川さんが僕の手を引っ張り引き止めた。

そうだ廊下の時点でお互い裸じゃないか。

それにこの状態で触れられるのはまずい。

僕はすぐに白湯に肩まで浸かりなおした。

冷静になれない。クラクラする。


「ここの大きな岩に隠れてて、うちが女子の露天風呂への入り口を封鎖してくる。うちが合図したら一気に廊下から男湯に戻って!」

「1人で、ですか?でももう何人かいますよ?ちょっとーー?」


姫川さんは廊下の方へ行ってしまった。

どうすんのこれ。1人で隠れてて見つかったらガチの変態じゃないか。


僕はなるべく見えないように鼻の下クラまで浸かり、頭の上にタオルをのせた。


「めっちゃーいい!」

「肌綺麗になるらしいよ!」

「ゆかちって肌綺麗だよね?」

「そうかな、きららさんの方が綺麗だよ。真っ白じゃん!」

「えーそんなことないよ〜」


女子の声が聞こえてくる。

ゆっちゃんときららさん!

もしバレたら、一生口聞いてもらえずにぼっちコースだ。これ

ちょっと気になるけど、それどころじゃない。

心臓が色んな意味で弾けそうだ。


バチャンッ!


「きらら!飛び込んじゃいけないよ!」

「ごめんごめん」


ゴホゴホッ。


きららさんが飛び込み、

鼻下まで使っていた僕の方まで波が来たため軽くむせてしまった。


「ごめーん大丈夫だった?」


とゆっちゃんたちがこっちを向いた。

僕は反射的に潜ってしまった。

その後、湯からグーポーズだけを出して返事をした。

もはや、I‘ll be backと言っていてもおかしくない。


早くあっち向け!と願うが…


「そう言えばあの大きい岩パワースポットらしいよ?」

「まじか、触ろ触ろ!」


と言って近づいてくる。

やばい息も限界だ。とりあえず耳と鼻が出るくらいまで浮上し岩の反対側に回ることにした。


「ビヨー〜ん」


ときららさんが岩の方へ向かって蹴伸びで一気に接近してきた‼︎⁉︎


つづく


ここまで読んでいただきありがとうございます。

今後もよろしくお願いします。

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