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僕の青春  作者: しらたま
第三章 僕の夏休み
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第二十九話 夏の終わりはどうして何もかもが名残惜しいのか。

僕たちはみんなの元へ合流した。


「どうしたの?ゆかち?大丈夫?」

「ちょっと足挫いちゃって」


今泉さんは足を気にかけながら歩いていた。

合流するまで僕は今泉さんに手を貸していたけど、スムーズにその手を女子たちに預けた。渡辺がコソコソと話しかけてくる。


「おい、なんで手繋いでたんだよ、おいおい」

「いや怪我人だから。手を貸さない方が鬼だろ」

「怪しい、羨ましい、妬ましい」

「はいはい」


まあ確かに2人で手を繋いでくるのは勘違いもするわな。

ってことはもしかして姫川さんにも勘違いされてないかな。

僕は急に不安になったが、

女子たちは花火の余韻で盛り上がっていた。

僕の不安は無駄であった。


祭りと花火の余韻を楽しみながら帰り道を歩いていた。

先頭には狭山さんと日下部。その後ろに渡辺がいて

今泉さんは姫川と瀬川さんの手をかり、ゆったりと歩いている。

渡辺が大人しくしているのは偉い。

僕はみんなのわちゃわちゃの後ろで1人黄昏れていた。


なにがともあれ、今日の花火大会は僕にとっていい思い出になった。

水飴も食べれたし、花火も観れたし。

何よりみんなで来れた。

また、来年も行きたいな、みんなで。


夏休み最終日。

ひぐらしが鳴いている。

僕たちの夏休みに終わりを告げているように感じた。

夏の終わりはどうして何もかもが名残惜しいのか。

あんなにうるさかったセミも異常な暑さもゲリラ豪雨も、懐かしく感じる。

体育祭からあっという間だったな。


僕はこの日、妹の冬と駄菓子屋に来ていた。

昔ながらの駄菓子屋だ。

小学校の時もよく来ていた。


「あら、いらっしゃい。」

「こんにちは!」


冬ちゃんが元気よく挨拶をした。

僕はもらったお小遣いの説明をした。


「いいかー2人で500円までだからな」

「うん、わかった」


500円は結構ラッキーな方かもしれない。

いつもは300円くらいだった気がする。

この日は母さんが上機嫌だったからかな。


「冬はじゃあこれで!」


決めた駄菓子を持ってきた。

冬は決めるのが早いO型の僕と違って迷わず選んでいく。

でも明らかに400円ないくらい既にカゴに入っていた。

僕の分は多分70円くらいかな?

まあ全然いいんだけど。

僕はお腹が空いていたのでお湯でできるペペロンチーノにしようと手をかけた。


ガラガラガラ。


「こんにちは〜!」


元気よく入ってきたのは今泉さんと弟だ。


僕たちはお互い不意を疲れたように目を合わせて固まった。

想定外のことが起こると、思考停止してしまう。


「めっちゃ偶然じゃん!」

「あ、ゆか姉ちゃんだ!」

「冬ちゃん、大きくなったね!元気―?」

「うん、元気!」


冬ちゃんと今泉さんがワイワイ話していた。

僕はというと今泉さんの弟の目の高さまでしゃがみ挨拶?をしてみた。


「よお!」

「・・・・。」


ツンツンとお腹を触ってみた。

ムスーとしていてムチムチで可愛い。

ご機嫌斜めなのかな。

全く反応しない。


「ほら、いっちゃん。挨拶して」


今泉さんが優しく言った。


「こんにちは」

「こんにちは一吾(いちご)くん」


恥ずかしがり屋なのか今泉さんに隠れながら答えた。

なんとも愛くるしい。

まるで小動物。


「ははは、一吾ってすごい人見知りなんだよね」

「お姉ちゃんとは逆だね」

「ははは、そうかも」


僕たちは駄菓子を買い、お店の外で4人で食べることにした。


つづく

ここまで読んでいただきありがとうございます。

駄菓子屋はなくならないで欲しいですね。私はすももを凍らせたやつが好きでした。

今後もよろしくお願いします。

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