タイムリープしたので疎遠になっていた幼馴染と付き合いたい
処女作です自分が書きたいように書いたので誤字やなんやこの言い回しといった問題は少なからずあると思うので指摘してくれると嬉しいです
人は誰しも後悔をして生きていく。
それはしがないアラサーサラリーマンである俺―――西崎幸太も例外ではない。
俺には幼馴染がいた。その子の名前は丸本紗希。
道行く人みんなが目を引かれるというほどではないがかわいい幼馴染で、家が隣同士だったので家族ぐるみで仲が良かった。
幼稚園、小学校、中学校、高校とずっと一緒だった。
だがいつからか俺は彼女を避けるようになったのだ。おそらく中2ぐらいだったと思う。今となってはその原因は覚えていないが、おそらく思春期特有の気恥ずかしさとか同級生にからかわれたとかそういったくだらない理由だろう。
そうした俺の勝手な理由で彼女を遠ざけた。彼女は距離を取った俺に対して最初はグイグイ迫って来たが冷たく接する俺に愛想が尽きたのか昔は”こーくん”とよんでくれていたが西崎くんと呼ぶようになった。
だが両家族は未だ仲が良かったため必然的に顔を合わせる機会は多かった。そこでも俺は彼女を遠ざけた。当然親には怒られる。しかし思春期は精神が未成熟だ、俺は怒られた理由を彼女のせいにして更に彼女に冷たく接した。
もし俺があの頃の自分に会えるのだとしたら全力でぶん殴ってやる。そんなことを思ってももう遅い。
彼女は...もうこの世にいないのだから。
あいつは高1の9月に交通事故で死んだ。
俺を居眠り運転の暴走トラックから守ったのだ。
そこからのことはよく覚えていない
なぜ俺を庇ったのか 俺のせいで彼女は…そんなことばかり部屋に閉じこもって考えていた
彼女の葬式のとき俺は彼女の両親に謝罪した
「ご…ごめんなさい。俺のせいで…」
彼女の両親はそんな俺を責めるようなことはしなかった。
「幸太くん…顔をあげなさい。あの事故は君のせいではない君に責任はないよ」
「そうよ幸太くん…。あの子は君を自分の意志でかばったのよ。それを君のせいだなんて言ったらあの子がうかばれないわ」
彼らはそういった優しい言葉をかけてくれた。しかし俺は彼らの目の周りが真っ赤に腫れているのを見て、自分を許す気にはなれなかった。
葬式が終わると彼らから紗希の日記を渡された。
「これは紗希の大切な遺品じゃ…」
俺は困惑した。俺にはそれを受け取る資格はない。
しかし
「いやこれは君が持つべきだ」
そう彼らに言われたので俺はそれを持って帰った。だが彼女が死ぬ原因となった俺にはそれを読む気にはなれなかった。読んでしまうと彼女が思い出されて自分が自分でなくなってしまうそんな気がして。でも俺にはそれを読む義務がある。そう思った俺は意を決して日記を開いた。
「1年目 4/7 私は中学校に入学した記念として日記をつけることにした。今日は入学式、こーくんと一緒のクラスになれたとっても嬉しくて今にも飛び上がりそうになった。これからの中学校生活がこーくんと一緒に送れるの楽しみだなぁ。小学生では勇気が出なくできなかった告白も中学生になった私なら出来る気がする。
待ってなさい こーくん」
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「2年目 9/9 最近こーくんが私を避けてる。ずっと一緒だった登下校もバラバラに行くようになったしこーくんて呼ぶとちょっと嫌そうな表情になる。私嫌われちゃったのかな」
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「3年目 12/12 もうこーくんとは最低限しか話さなくなった寂しい…寂しいよこーくん
毎年一緒に過ごしたクリスマスももう今年で終わりかな
同じ高校に行ったらまた話してくれるかな。」
日記を読み終わると俺は紗希と過ごした日々を思い出した。俺の横でいつも楽しそうに笑っていた紗希、俺が泣いていると励ましてくれた紗希、俺がいたずらをすると怒ったように呆れたように叱ってくれた紗希。そこで俺は初めて気がついた。
「ああ…俺は紗希のことが好き…だったんだな。」
「ごめん…ごめん…紗希」
そのことに気づいたおれは深い悲しみ、後悔、絶望に襲われた。すべてが遅かった後の祭りだ。
やっと大好きだと自覚した相手はもういない。
その後俺は生きる意味が見いだせずただ残酷に流れていく時間を呆然と過ごしていた。
無難な大学に進学し、就いた会社はブラック企業。しかし働いているときは少し生きていると実感できたので俺はがむしゃらに働きそして力尽きた。
「幸太そろそろ起きないと紗希ちゃん来ちゃうよ。」
懐かしい…母さんの声が聞こえる気がする。小中高毎朝この声で起こされてたなあ。そんな事をぼんやり考えていると
「こらー!こーくん起きなさい!今日は中学校までの道を確認する約束でしょうが」
俺は自分の目を疑った 目の前には死んだはずの紗希が立っていた
「紗希…紗希なのか…?」
「何寝ぼけてんの?そうよこーくんの幼馴染の丸本紗希よ」
信じられない、あの死んだはずの紗希が生きてる。その姿に俺は涙をこぼした。
「ちょ…どうしたのこーくん!?怖い夢でも見たの?」
もしかするとこれはゆめなのか?いやそんなことはどうでもいい大事なのは紗希が生きて動いて喋ってるというこの現状だ。紗希が生きてると言うならば俺はもう後悔しない
「紗希!!」
「ひゃ…ひゃい」
思ったより大きな声が出てしまった。怯えさせてしまったか?いやそんなことを考えている暇はない。言うんだ俺の想いを
「紗希、大好きだ愛してる 俺と付き合ってください!」
よし!伝えることが出来た。俺は満足し、返事をもらおうと紗希を見ると
「う…う…うえええええええええええええええん」
紗希は泣いてしまった俺は泣くほど嫌な思いをさせてしまったと焦ってしまって
「ご…ごめん嫌だったか?取り消す…取り消すから泣き止んでくれ」
と言ったが紗希は泣いたまま首を激しく横に振るだけだった
しばらくして紗希が落ち着くのを待った。
「本当…?」
紗希が弱々しい声でそう聞いてくる。
「ああ…俺は紗希のことが大好きで付き合いたいとも思ってるし何なら結婚したい」
そう俺が答える。すると
「えへへ〜そっかぁこーくんもそんなふうに思ってくれてたんだね
私もこーくんのことが大好き私と結婚してください!」
「ああ…毎朝俺に味噌汁を作って一緒の墓に入ってくれ」
「やった!やった!てことは私達はもう夫婦ってことでいいのね!」
「ああ」
「うふふふふふ」
扉の方から笑い声声がする。扉に視線を向けると。
「母さん!」「おばさ…じゃなかった、お義母さん!」
「あらあら紗希ちゃん気が早いわね。今日はみんなでお赤飯パーティね。うふふ」
「ちょ…お義母さん恥ずかしいですよ」
「それにしても朝から良いもの見せてもらったわ…幸太よくやったわ。わが息子ながら惚れ惚れする男らしさだったわ」
「お…お義母さんにもこーくんはあげませんよ」
何かよくわからないまま話が進んでいく。
俺は少し冷静になった。俺は過労で死んだのではなかったのか?
体が若返っているし、俺は今何歳なんだ?
「紗希」
「えへへ〜何〜こーくん?」
とても上機嫌な紗希は見ていると浄化される気がする…ってそうじゃなくて
「今俺らは何歳だ?」
「何言ってるのこーくん?今私達は12歳。明日入学式だから学校までの道を確認するって約束したじゃん」
「そ…そうだったなごめんごめん」
「も〜ちゃんとしてよね。私達結婚するんでしょ?///」
可愛い…じゃない
どういうことだ?俺はアラサーサラリーマンで過労死したはず…
まさか過去に戻ってる?
「ちょっとこーくん聞いてるの?そろそろ行くから準備してよね」
「ごめんボーッとしてた今から準備するね」
「それにしてもびっくりしたよーこーくんたら急にプロポーズしてくるもん」
「紗希が死んだ夢見てさ怖くなったんだ紗希が俺の前からいなくなることがそれで起きて目の前に紗希の顔があったから離したくないって気持ちが抑えられなくて」
「えへへ〜そっかそっかー私はいなくならないし死ぬまでこーくんそばにいるね♪」
俺と紗希は今中学校の制服を着て通学路を腕くみしながら歩いている。大人からは微笑ましいもの見るようなを同年代らしき子どもたちからは嫉妬と羨望の目で見られている。正直目立っていて恥ずかしい、でも紗希はとても楽しそうなので俺まで楽しくなってくる。
この先紗希とどんな中学校生活を送ることができるのか俺はとっても楽しみだ
閲覧ありがとうございました良ければ拙い部分もあったかと思いますができれば評価のほうよろしくお願いします