39 夏祭り
遅くなってすみません
「雄二くーん! お待たせ!」
朱莉は元気そうにそう言って俺のほうに来る。
今日はついに夏祭りだ。今日のために俺は玲に服を選んでもらった。今日、俺は朱莉に告白をする。
とはいっても、成功するかどうかはわからない。そもそもまだ朱莉と出会ってから2、3か月くらいだ。時間は全然立っていなかった。俺の感覚ではもう半年くらいたった感じだ。
「大丈夫だ。俺も今来たところだ」
俺はテンプレ的なセリフを言う。
本当は朱莉が来る30分前からここにいた。今日のこの祭りが楽しみすぎて、ついつい早くに家を出てしまったのだ。
まぁ、このセリフが言えたので良しとしよう。
「じゃあ行こうか、朱莉」
「うん!」
俺と朱莉はいろいろな屋台を見るために歩き出す。
屋台にはたこ焼き屋とか金魚すくいがあった。あ、りんご飴食べたいな。
「朱莉。俺はりんご飴を買いに行ってくる。一緒に来るか?」
朱莉を一人にしておくと大変なことになりそうなので、一緒に行こうと誘っておく。
「うん! 行く! 私もりんご飴欲しい!」
朱莉は元気よくそう返事した。
屋台には思っていた以上に人が並んでいた。
少し時間がかかりそうだな。
「ひゃ!」
朱莉が誰かに押された。そして俺に抱き着くような形になる。
「あ、ごめん、雄二くん」
朱莉はそう言って俺から離れる。
あぁ、少し惜しいことをした気分だ。
まぁ、考えても仕方がない。
少し待っていたら俺たちの順番になった。
「いらっしゃい。何買っていく?」
屋台のおっちゃんがそう言ってくる。
「じゃあ、りんご飴二つで」
「あいよ、400円だ!」
「ちょうどで」
俺は朱莉の分も買い、りんご飴を朱莉に渡す。
「え、買ってくれたの? 別に自分で買うのに。お金渡すね」
「いいからこういう時くらいは奢らせろよ」
そういって俺は朱莉が渡してこようとしたお金を押し返す。
朱莉は少し不満そうだったが、
そんな感じで俺たちは夏祭りを楽しんでいった。
りんご飴以外にも、わたあめやらから揚げなどを食べ、屋台を見て回った。
「もうすぐ花火だね」
朱莉にそんなことを言われ、スマホで時間を確認するともう8時25分だった。花火が打ち上げられる時間は8時30分。ちょっと屋台を回っていただけなのに、もうこんなに時間がたっていたのか。
「そうだな。もうすぐ花火の時間になるな」
「うん」
話す話題がないため、俺と朱莉の周りが静かになる。
何を話そうか。そんなことを考えていると
「雄二くん。少し、私の話を聞いてくれる?」
朱莉がそんなことを言った。
「これは私の昔の話なんだけどね」
と付け足して。
私が受験生ということもあり、投稿が月一くらいになってしまうと思います。投稿の準備ができ次第投稿したいと思います。




