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23 偶然

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 由利花が服を買い終わったので、次はどこ行こうかと由利花と悩んでいた。さて、どこに行こうか‥‥と悩んでいると、俺のおなかがなった。


「由利花、どっかで飯を食おう」

「うん。朝から何も食べてないし、お兄ちゃんのおなかなってたもんね」


 ‥‥聞かれていたのか。恥ずかしいな。

 お、ここ中華料理店あるのか。


「なぁ、ここの中華料理店に入ろうぜ」

「了解!お兄ちゃんは相変わらず中華料理が好きだね」


 そして俺たちは中華料理店に入る。


「いらっしゃいませ‥‥あれ?木戸?」

「は?金木?」


 なんということだ。金木はここでバイトしていたのか。


「金木。おまえ、ここでバイトしているのか?」

「ああ。にしても、雄二こんな中華料理店に来るんだな」

「俺は中華料理好きだぞ」

「意外だな」

 

 俺からしたら金木がここでバイトをしているほうが意外なんだがな。


「‥‥何名ですか?」


 仕事モードに入る金木。まぁ、今はバイト中だから敬語になるのは仕方ないか。金木の敬語とか聞きなれないけど。


「2名だ」

「2名ですね」


 金木はそう言った後俺たちを赤まで案内してくれた。そして店の奥に消えた。


「由利花、お前は何を食う?」

「じゃあ私は麻婆豆腐とチャーハンで!」

「俺は餃子と青椒肉絲とチャーハンだな」


 注文が決まったので、店員さんを呼ぶ。


「すみませーん!」

「はい。ご注文はお決まりでしょうか」

「チャーハン2つと麻婆豆腐と餃子と青椒肉絲で」

「かしこまりました」


 店員さんはそう言って店の奥に行く。

 そして、10分くらいで注文したものがやって来た。


「「いただきます」」


 俺はまず初めに餃子を食べる。

 ‥‥!これは‥‥。


「うまい!こんなに美味い餃子は初めて食べたぞ!」

「麻婆豆腐もおいしい!‥‥お兄ちゃん、食べる?」

「ん?いいのか?」

「いいよ!はい、あ~ん!」


 由利花が麻婆豆腐をスプーンですくって俺の前に持ってくる。俺はそれを食べる。


「ん!麻婆豆腐、うますぎだろ!」

「でしょでしょ!‥‥えへへ、お兄ちゃんがあ~んってしてくれた♪」


 俺があ~んしたことがそんなにうれしいのか?由利花は。

 俺たちはそのあともいっぱい食べた。ここの中華料理店はあたりだったな。かなり料理が美味かった。


「はぁ、おいしかったね!お兄ちゃん!」

「あぁ、そうだな。次は何をするんだ?」

「そうだね、次は‥‥」

「‥‥雄二?」


 ‥‥今度は誰だ。いや、話し方と声でわかるわ。これ絶対光青だ。


「‥‥光青か?」

「そうだ。雄二、偶然だな。」

「知り合いにあったのは今日だけで2人目だ」


 なぜ俺はこんなに知り合いに会っているのだろうか。偶然過ぎるだろ。


「光青は一人か?」

「いや、今日は姉ちゃんと来ている」


 ‥‥光青の姉ちゃん?初めて会うな。


「‥‥あなたが木戸雄二くん?」


 光青の隣に来た女性にそう呼ばれた。


「はい、そうです。あなたが光青のお姉さんですか?」

「えぇ、そうよ。私の名前は西野亜紀(にしのあき)よ。よろしく」


 この人が光青の姉さんか。きれいな人だな。‥‥あと。


「‥‥雄二、やめとけ。死にたくなければ」

「光くん、それはどういうことかな?」

「‥‥ナンデモナイ」


 なるほど、身長については言ってはいけないのか。 

 そして、光青のもう一つの弱点を見つけた。


「ねえ、私空気になってない?」


 ‥‥由利花がそんなことを言っていた気がした。

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