13 俺の誕生日(1)
今日は7月25日。俺の誕生日。今年の誕生日はすごいことになりそうだ。朝、起きてからリインを見ると兄ちゃんは帰ってくるといってるし、光青たちは放課後に祝いに来るといっている。そして何よりも藤宮さんも俺の誕生日を祝うといっているのだ。
‥‥とりあえず、学校に行く準備をしよう。
「あ!お兄ちゃん!誕生日おめでとう!」
「雄二、おめでとう。」
「雄二、おめでとう!雄二ももう17なのね、時間が過ぎるのが早いわぁ。」
「ハハハ‥‥ありがとう、3人とも」
リビングに行くと両親と妹に早速誕生日を祝われた。嫌ではないけど、恥ずかしい。早く飯を食べて学校に行こう。
「じゃあ、行ってきます。」
「「「行ってらっしゃーい!」」」
家を出る。すると、家の前に藤宮さんが立っている。なんか毎日一緒に登下校するようになってから数日たってるけど、まだ慣れない。
「お、おはよう。藤宮さん。」
「おはよう!ゆ、雄二くん!」
‥‥ん?藤宮さんって、俺のこと名前で呼んでたっけ?前まで名字で呼んでた気がするけどなぁ。
「ねぇ、藤宮さん。藤宮さんって、俺のこと前名字で呼んでた気がs」
「ゆ、雄二くん!早くいかないと遅れるよ!」
「え、あ、うん。」
なんで急に名前で呼び始めたんだろうか。まぁ、考えても仕方ないか。
「そうえば、雄二くんの誕生日って本当に今日なの?」
「おう、今日だぞ。てか誰から聞いたんだ俺の誕生日。」
「玲ちゃんから聞いたよ!」
なるほど、玲から聞いたのか。それなら知っててもおかしくない。
そして学校についた。教室に入るといきなり後ろから玲が出てきて、
「誕生日おめでとう!!!!」
「ぎゃああぁぁぁ!!!!」
と耳元で大声で叫びやがった。鼓膜がつぶれるかと思ったわ、まじで。
「玲、うるさい。雄二、誕生日おめでとう。」
「ありがとう。」
玲とは反対で、光青は静かに祝ってくれた。玲もこうしてくれればいいのに。
「おーい、お前ら、座れー。」
先生が来た。はぁ、さっさと授業終わってくれ。
昼休み。兄ちゃんからリインが来ていた。
『雄二。今日、ソフィアも来るから。』
‥‥まじか。ソフィアさんは兄ちゃんの彼女だ。ロシア人なのに日本語がとてもうまい。兄ちゃんも、日本人なのにロシア語がとてもうまい。だから仲良くなることができた、らしい。本当かどうかは知らないけど。
『了解』
とりあえず、了解とだけ送っておく。返事はしっかりしないとね。
「雄二くん、一緒に食べよ!」
「え?うん、いいよ。」
‥‥ついついいいよって言ってしまった。男子からの視線がいたい。‥‥ていうか
「2人で食べるの?」
「うん!そうだよ!」
いつもなら光青と玲が一緒だけど、2人だけで食べるのは今日が初めてだ。‥‥だからその殺意のこもった視線やめて。怖いから。
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